『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』北米で5週連続No.1 前作以来の大記録

『ブラックパンサー』続編、北米5週連続首位

 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』がまたしても快挙である。12月9日〜11日の北米週末興行収入ランキングで再び首位を守り、5週連続のNo.1を達成。なんと、前作『ブラックパンサー』(2018年)以来の大記録となった。

 ブラックパンサー/ティ・チャラを演じた故チャドウィック・ボーズマンを偲ぶ本作は、11月11日に公開されるや、批評家・観客からの高い支持を受けて大ヒットを継続中。北米興収は4億981万ドルで、まもなく『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を抜いて2022年公開作品の第2位となる。また、世界興収は7億6781万ドルで、こちらも『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を超えて本年第5位となる見込みだ。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー

 今週の北米興収は、12月16日にいよいよ公開される『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を前にして、まさしく“嵐の前の静けさ”。次の週末は『アバター』が確実にNo.1を獲得するだろうが、『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の好記録は同作に少なからぬプレッシャーを与えることになりそうだ。なにしろ歴代世界興収記録を保持する作品の続編とあって、もともと興行面のハードルが尋常ではないのである。

 しかし、それにしても静かな週末だったことは確かだ。北米市場全体の興行成績が3830万ドルという結果は、オミクロン株の感染拡大と記録的大雪に見舞われた(記録的大雪&オミクロン株の脅威で新作の封切りもなし 弱り目に祟り目の北米興行)1月28日~30日の3487万ドルに次いで本年のワースト2。スタジオ各社が新作公開を差し控えていること、そもそもコロナ禍の影響で製作が遅延していることから、ホリデーシーズンにもかかわらず新作映画が不足していることも大きな理由だろう。

 したがって、ランキングのトップ10もほとんど前週から変動が見られず、順位としてもほとんどの作品が横ばいだ。注目したいのは第4位の『ザ・メニュー』で、細々とではあるが手堅い興行収入を記録し、北米興収は2902万ドルを記録。同じくサーチライト・ピクチャーズの『レディ・オア・ノット』(2019年)や、日本でも人気のアリ・アスター監督作『ミッドサマー』(2019年)の興収記録を抜いた。

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