『ファーストペンギン!』“すごい景色“を見せてくれた奈緒 脚本に込められた漁師の願い

『ファーストペンギン!』奈緒の新境地

 奈緒が主演を務める『ファーストペンギン!』(日本テレビ系)が12月7日に最終回を迎えた。

 和佳(奈緒)は浜全体を外国資本に売り渡してしまい、絶体絶命のピンチに陥っていた。最終回では、さんし船団丸に資金提供を行った食品商社「神饌オーガニクス」を仲介した波佐間(小西遼生)との戦いがクライマックスとなると思っていたが、それは言わば前哨戦。その奥にはそれらの取り引きの流れに政治的圧力をかけることのできる人物がいた。それが辰海(泉谷しげる)だ。

 汐ヶ崎を地盤に持つ元議員の辰海は、さんしに“針”として転覆事件の犯人・逢坂(矢崎広)を送り込み、さらには“財布“というキーワードで融資不適格の圧力を各所にかけていた。呼び出しを受け、和佳はラスボス的存在の辰海とついに対面する。数々の修羅場をくぐり抜けてきたアウトローの覇気全開の辰海は、自分のテリトリーである汐ヶ崎を乗っ取られそうになったことで怒り心頭に達している。

 辰海が和佳に提示してくるのは、お魚ボックスの停止。必死に食い下がる和佳に加勢したのは“針”や“財布“の証拠音源を録音していた漁協の杉浦(梅沢富美男)と安野(遠山俊也)だった。浜を救いたい気持ちはみんな同じ。それでも折れない辰海に、和佳は自身が水産の世界から身を引くことでお魚ボックスを残してもらうことを取り付けるのだった。

 和佳の異変にいち早く気がついたのは、やはり察しのいい永沢(鈴木伸之)だ。自分を犠牲にしてまでもお魚ボックスの存続をお願いした和佳。だが、片岡(堤真一)たち漁師は当然のように仲間である和佳を優先しようと動き出す。

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