『鎌倉殿の13人』柿澤勇人、源実朝を演じ終えて 「役者としてはすごく幸運なことだった」

柿澤勇人、源実朝を演じ終えて

 毎週日曜日に放送されているNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』源実朝役の柿澤勇人よりコメントが寄せられた。

 NHK大河ドラマ第61作目となる本作の舞台は、平安時代後期から鎌倉時代初期。義兄でもある鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(大泉洋)にすべてを学んだ二代目執権・北条義時(小栗旬)を主人公に、武士の世を盤石にした彼の生き様、翻弄された周囲の人々を描き出す。脚本を『新選組!』『真田丸』に続き大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛ける。

 第45回「八幡宮の階段」では、公暁(寛一郎)によって命を落とす源実朝の最期が描かれた。 

 柿澤は演じた実朝について、「現代にも通じると思うんですけど、『こういう人が本当に生きていたらいいな』と思うような心の持ち主だったのかなと思います」とコメント。

 演じていても気持ちが重なっていったそうで、「芝居をやっていて苦しいとかしんどいなというのはかなり多かったし、実際、撮影を経ていくとだんだん顔がやつれていって、体重も落ちていきましたね。それは自分でも如実に分かっていて、でもそれは役者としては本当にありがたいことで、すごく矛盾しているかもしれないですけど、その実朝の苦悩みたいなものが、役者としてはすごく幸運なことだったというのは、最期のシーンを経て思いました」と振り返った。

柿澤勇人(源実朝役)コメント全文

源実朝の最期を演じて

実朝は今まで鎌倉殿・三代将軍として生きてきて、大変なことがいっぱいありつつも、一生懸命、果敢に取り組んで政にもちゃんと向き合ってきました。うまくいかなかったりとか、悩んでいたり、苦しんでいたりしたものも、最期にはある意味、すべてを受け入れて。政以外にもおばば(歩き巫女/大竹しのぶ)に言われていたこととか、そういったものがあの一瞬のうちに一気に走馬灯のように頭の中を駆け巡り、すべてを理解したというか。「これで天に行けるんだ」じゃないけど、「父(頼朝/大泉洋)や兄(頼家/金子大地)のところに行けるんだ」みたいな思いはありましたね。

実朝の人生

生まれた環境や時代がもし違っていたら、ものすごくいい将軍だったと思うし、将軍であること以前に、ものすごくピュアでまっすぐないい人で。現代にも通じると思うんですけど、「こういう人が本当に生きていたらいいな」と思うような心の持ち主だったのかなと思います。ただ、残念なことにこの鎌倉の時代に生まれてきて、環境がたまたまそういった激動の陰惨な環境だったりもするので、そこがやっぱり悲劇というか、とてもかわいそうな人生だったなと思いますね。ただ一方で、僕はやっぱり役者なので、芝居をやっていて苦しいとかしんどいなというのはかなり多かったし、実際、撮影を経ていくとだんだん顔がやつれていって、体重も落ちていきましたね。それは自分でも如実に分かっていて、でもそれは役者としては本当にありがたいことで、すごく矛盾しているかもしれないですけど、その実朝の苦悩みたいなものが、役者としてはすごく幸運なことだったというのは、最期のシーンを経て思いました。

■放送情報
『鎌倉殿の13人』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:小栗旬
脚本:三谷幸喜
制作統括:清水拓哉、尾崎裕和
演出:吉田照幸、末永創、保坂慶太、安藤大佑
プロデューサー:長谷知記、大越大士、吉岡和彦、川口俊介
写真提供=NHK

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