『Sister』瀧本美織が山本舞香に敵意むき出し 沙帆の望みは亡き父の生まれ変わり?
姉・沙帆(瀧本美織)からの亡き父・洋介(吉沢悠)と元婚約者・陽佑(溝端淳平)への執着の理由が見え隠れした『Sister』(読売テレビ・日本テレビ系)第5話。
まず、沙帆が肌身離さず身につけているネックレスのペンダントの中に入っていたのは、なんと亡き父・洋介の“歯”だった。彼女が小学生の頃、父親が病院で親不知を抜歯したものを保管し、今は形見としていると言う。第1話で父の葬儀にも墓参りにも行かない理由を妹・凪沙(山本舞香)に聞かれた際に、「お父さんはそこにはいないから」というようなことをこぼしペンダントを握りしめていた沙帆の姿がやけに印象的だったが、彼女からすれば“父親は自分の近く(ペンダント内)にしかいない”ということなのだろうか。
沙帆の暴走は加速し、陽佑との子を妊娠していないとなれば、今度は昊汰(佐藤大樹・EXILE / FANTASTICS)からの入れ知恵で昊汰との子を身篭り、それを陽佑との子どもだと言い張る。沙帆は「陽佑を手に入れただけじゃ……(不十分)」と口走っていたが、父親と同じ名前の陽佑との間に子どもを作り、その子どもを唯一の家族である父・洋介の身代わり、生まれ変わりと思いたいのだろうか。しかし、なかなかそう思い通りにはいかず、赤ちゃんはお腹の中で亡くなってしまう。
さて、気になるのは沙帆が父親について凪沙に言い放った言葉だ。「あなたのせいで変わってしまった。あなたの知ってる彼と私が知ってる彼は別人」とはどういうことなのか。その言葉に端を発して思い出した凪沙の記憶から生まれた疑惑――沙帆は知らないところで父親に虐待されていたのかもしれない――というのは本当なのだろうか。虐待というよりは、父親は異母姉妹がただただ仲良く過ごせるようにと、もしかすると姉である沙帆の方にばかり我慢することを強いてしまったのかもしれない。
沙帆が凪沙に言う「昔から人のものを奪うのがとっても上手」「この世に生まれたきたこと自体が罪」とは、やはり凪沙が生まれてからおそらく父親の興味関心が自分よりも妹にばかり向かったことに対するやるせなさ、許せない怒り、孤独が滲んでいるのだろうか。