『舞いあがれ!』高橋克典の変化する表情が愛らしい 父と娘の夢を繋ぐ熟練の技術
みんなの想いを乗せた人力飛行機が空に舞いあがっていく。パイロットの舞(福原舞)は操縦席から見える景色に感動しながらも、必死でペダルを漕ぎ続けた。『舞いあがれ!』(NHK総合)第6週が幕を開け、無事にスワン号のテスト飛行を終えた「なにわバードマン」が本番に向けて最終調整に入る。
テスト飛行で大きな問題は見られず、部員たちはひと安心。ただ、フライト中はキラキラと輝いていたはずの舞の瞳に不安の色が浮かんでいる。想像以上にペダルが重く感じられたのだ。設計担当の刈谷(高杉真宙)は舞を少しでも長く飛行させるために取り付け角度の変更を提案するが、それにはプロペラハブと呼ばれる部品の金属加工が必要だった。
そこで、舞は家の工場で加工できないか浩太(高橋克典)に相談することに。その日のうちに刈谷たちを連れ、工場を訪れることになった。久しぶりに舞に頼みごとをされて喜ぶ浩太だったが、刈谷が求める金属部品の説明を受けて無理だと判断する。
そんな中、「できるで」と頼もしい言葉とともに立ち上がったのはベテラン従業員の笠巻(古舘寛治)だ。いつも寡黙な笠巻は、浩太たちも知らない金属加工の技術を持っていた。小さな部品を加工していくその慣れた手つきに、笠巻の職人として積み上げてきた長い歴史を感じる。そして、それは飛行機に心奪われた父と娘の夢を繋いでくれる。
「小さなネジの、大きな夢」
IWAKURAのコンセプト通り、笠巻の加工した小さな部品が「飛行機の部品を作る」という浩太の夢と、「女性パイロットによる飛行距離新記録樹立」という舞の大きな夢を同時に一歩前進させてくれる。