『ボーイフレンド降臨!』アサヒと渉の関係に進展? 三宅健演じる要の脆さも浮き彫りに
才能がある人のまわりには、当たり前のように多くのファンが集う。その人の可能性を全力で信じて、後押しをしようとするファンが。でも、もしスランプに陥ったらどうなるのだろう。そのファンたちは、みんな一斉に去っていってしまうのだろうか。才能がある人は、そんな怖さを常に抱えているのかもしれない。
ただの“ダメンズ”に見えていた要(三宅健)の脆さが浮き彫りとなった『ボーイフレンド降臨!』(テレビ朝日系)第3話。渉(田中みな実)は、曖昧にしてきた要との関係性に終止符を打つべく行動を始める。
筆者はずっと、渉は無理矢理ゴーストライターをやらされているものだと思っていた。高校時代の回想シーンから察するに、渉はかなりの目立ちたがり屋。女優として表舞台に立った経験があるくらいだし、自分が賞賛されたいタイプなのでは?と。
しかし、彼女は自分の成功などは考えていなかった。誰よりも要のつらさを理解して、そっと寄り添う。要の成功を陰から支えるというよりは、彼の才能を守る手助けをしている感覚だったのだと思う。
おそらく、要は才能がないわけではない。かつては才能を生かすことができていたのに、プレッシャーに押し潰されてしまったのではないだろうか。小劇団といえど、そのトップに立つ要は、役者たちの夢を預かり、その夢を現実にする責任を背負っている。自己中心的なキャラクターに見えていた彼にも、さまざまな葛藤があったのだろう。
ただ、渉が要のゴーストライターだったことがバレたきっかけになったのが、渉の“誤送信”というのは気になるところではある。要は個人宛にメッセージを送ったのに、なぜ渉はその返信を劇団員に一斉送信してしまったのだろうか。わざわざ要とのトーク画面から、移動をしたとしか考えられない。やはり、誤送信ではなくわざとだった?
「私は、才能や可能性なんかどうでも良かったんだよ。私は、ただの要くんが好きだった」
心配をして家まで駆けつけてくれたアサヒ(髙橋海人)の前で、渉はそう語った。要が家を出て行ったばかりなのに、“だった”と過去形にしているということは、前から別れを決意していたのだろうか。