オリヴィア・ワイルド『ドント・ウォーリー・ダーリン』製作秘話を語る　メイキング写真も

　11月11日に全国公開されるフローレンス・ピュー主演映画『ドント・ウォーリー・ダーリン』の監督を務めたオリヴィア・ワイルドの場面写真とメイキング写真が公開された。

　青春コメディ映画『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で長編監督デビューを果たしたワイルドの長編監督第2作となる本作は、完璧な生活が保証された街で平穏な日々を送っていた主人公アリス（フローレンス・ピュー）の周りで頻繁に起きる“不気味な現象”を描いたスリラー映画。

　長編映画監督2作目にして、監督のみならず、製作と出演という1人3役を務めあげたワイルド。本作についてワイルドは「私はサイコスリラーが好きなので、作るきっかけが欲しかったんです。子供の頃は姉と一緒に明かりの前にカーテンを張って影絵でスリラー劇を作ったりしていました」と、その興味が幼少のころから根付いていることを告白。本作を製作するにあたっては、作品の持つオリジナリティ溢れるストーリーに魅了されたようで「（物語の）背景にある全体的なコンセプトに興味をそそられました。住人が快適に暮らせるように完璧にデザインされた街に住む人物が、その社会が腐敗していることを知ってしまうというアイデアです」と明かしている。さらに、「その社会が本質的に間違っていたとしても、解体されるべきだと認められるのか？　監督として、才気にあふれ繊細で複雑なヒロインが描かれるオリジナルストーリーに魅了されました」とも語っている。

　どこまでも映画を愛しているワイルドは本作について「欲しかったものをすべてを手に入れた人生を想像してください。美しい家、豪華な車、美味しい食事、次々に開かれるパーティーといった目に見える物質的なものだけでなく、理想のパートナーとの真実の愛、親友たち、意義を感じる目的といった本当に大切なものも持っている。そういう人生をあきらめるには何が必要でしょうか？　正しいことをするために、進んで犠牲になろうと思いますか？　あなたのためにデザインされた体制を解体することも厭わないでしょうか？　唯一の選択肢が実はまったく選択の余地がないということならどうしますか？　それが本作の世界であり、問いかけなのです」というメッセージを発している。

　そして、ワイルド自身、ピュー演じるアリスとハリー・スタイルズ演じるジャックの夫婦の隣に住む、理想の街「ビクトリー」の中心人物の1人、バニーを演じている。夫たちが仕事で不在の間、アリスとバニーは親友として多くの時間をともに過ごしている。彼女の夫ディーンは「ビクトリー」の支配者であるフランクの熱心な信者であり、フランクにおべっかを使いうやうやしく接しているが、それはバニーも同じ。バニーはいく分衝動的であるアリスの相談役であり秘密の聞き役でもあるが、その一方で、閃光のように鋭いウィットを飛ばす、強くて自信があり洗練された存在であり「ビクトリー」での物事の仕組みを知る、抜け目のない人物だ。

　ワイルドはバニーについて「バニーはコミュニティにどっぷりと浸かり、《理想の街〈ビクトリー〉》を完全に支持しているキャラクター。役づくりが楽しいキャラクターだったし、こんなにすばらしい俳優たちと共演したので、演じるのもとても楽しかった」と撮影を振り返るも、「バニーは親分風を吹かす人として書かれていたことは幸運だった」とも明かしている。「みんなが登場するシーンのなかで、私は『詰めて、詰めて』と言う。それはバニーにあるいは監督として演技を中断するときがある私にもあてはまる言動だった。私はみんなを率いて彼らを移動させたり、もう一度同じことを言わせたりする。そして『あら、これってバニーなんじゃないかしら。バニーならこうする！』と思う。だから、夢のようなことでした」と、監督の立場とリンクするキャラクターに実は助けられていたことを明かしている。

　公開された場面写真とメイキング写真では、そんなワイルドの役者としての姿や、監督としてピューらキャストとともに撮影に臨む様子が切り取られている。

■公開情報
『ドント・ウォーリー・ダーリン』
11月11日（金）全国公開
監督：オリヴィア・ワイルド
原案：キャリー・バン・ダイク＆シェーン・バン・ダイク、ケイティ・シルバーマン
脚本：ケイティ・シルバーマン
出演：フローレンス・ピュー、ハリー・スタイルズ、オリヴィア・ワイルド、ジェンマ・チャン、キキ・レイン、ニック・ロール、クリス・パイン
配給：ワーナー・ブラザース映画
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公式サイト：dontworrydarling.jp
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