『霊媒探偵・城塚翡翠』に感じた“本気度” 清原果耶、瀬戸康史らが魂のぶつかり合い
“贅沢”すぎるドラマが始まった。10月16日スタートの『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ)で観られるのは、豪華な役者陣の魂のぶつかり合い。ストーリーはわりと淡々と進んでいくのに、なぜか心に熱いものが残っているのだから不思議だ。
本作の主演を務めるのは、清原果耶。彼女といえば、朝ドラ『おかえりモネ』(NHK総合)での活躍を思い浮かべる人も多いだろう。多感な時期に、東日本大震災を経験したZ世代ならではの心の揺れを繊細に演じつつ、夢を追いかけるたくましさを見せる。『ファイトソング』(TBS系)の時にも感じたが、清原は強さと弱さを共存させた役柄を演じるのに長けている。憧れ性と共感性をきっちりと演じ分けられるからこそ、彼女が演じるキャラクターは視聴者から愛されるのだろう。
『霊媒探偵・城塚翡翠』で演じる霊媒師・城塚翡翠も、二面性を持った人物だ。霊媒を行う時は、ミステリアスな雰囲気を纏っているが、それ以外の場所では普通の少女のようなあどけなさを見せる。原作どおりのギャップに、心を奪われた視聴者も多いのではないだろうか。翡翠とタッグを組み、ともに事件を解決していくことになる推理作家・香月史郎(瀬戸康史)も、可愛らしいバージョンの翡翠に、思わずキュンとした様子。この2人の関係性も、今後の鍵を握っていきそうだ。
そして、本作において欠かせないのが、翡翠のお姉さん的存在の千和崎真(小芝風花)。『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)や、『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)など数々のドラマで主演を務めてきた小芝風花が、脇を固めるという点からも、『霊媒探偵・城塚翡翠』の本気度が伝わってくる。
第1話では、“降霊”をして事件の真相を見出そうとする翡翠を、真が必死に止める場面が。「あんな危険なことをさせないでください」と香月に訴える姿からは、本気で翡翠のことを大事に思う気持ちが伝わってきた。ちなみに、霊媒の仕事をしている時にキャラ変をした方がいいとアドバイスを送ったのは、真。翡翠も、当たり前のように受け入れているということは、この2人の絆はかなり強固なものなのだろう。今はまだ実態が見えないが、真の素性が明らかになっていくのが楽しみだ。