清原果耶が仕事で大切にしていること 「自分に嘘をつかずに生きようと思ってきた」

清原果耶『霊媒探偵・城塚翡翠』インタビュー

 清原果耶主演の日本テレビ系日曜ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』が10月16日より放送スタートとなる。清原は“霊が視える”能力を持つヒロインの城塚翡翠を演じ、死者からのヒントを頼りに“霊媒探偵”として難解な事件と向き合っていく。原作小説でも強烈なキャラクターとして知られている城塚翡翠役を演じるにあたり、清原はどんな役作りをしたのだろうか。演技の工夫やドラマの見どころから、プライベートの過ごし方まで話を聞いた。(編集部)

「自分の中で新しい一面が出せた」

ーー城塚翡翠役を演じることが決まった際の印象を一言でお願いします。

清原果耶(以下、清原):原作のある作品で、しかも城塚翡翠は個性が強めな役。原作をリスペクトしつつ、ドラマならではの雰囲気を出しながら取り組めるだろうかと不安な部分はありました。ただ、悩んでいてもしょうがないので、スタッフの皆さんとたくさん考えて話し合いながら、良い作品を作ることができればいいなと思います。

ーー城塚翡翠というキャラクターには馴染んできましたか?

清原:実はまだ撮影が始まって1週間も経っていないくらいで。でも毎朝、翡翠ちゃんのビジュアルを作るときに緑のカラコンを入れているので、スイッチが入るような気はしています。

ーー今回はどのような役作りをされていらっしゃいますか?

清原:今まで演じたことがないような役柄で、どういうアプローチをしていけばいいのかと思っていました。今回は監督が原作とドラマの脚本に寄り添った演出をしてくださるので、監督の話をよく聞いて現場で作っていくというのが大半だと思います。

ーー瀬戸康史さんとは再共演になりますね。

清原:瀬戸さんとは以前、『透明なゆりかご』(NHK総合)という作品でご一緒させていただきました。そのときから変わらず、優しくて男前な方です。お茶目な部分もあって、クランクインして間もない緊張感が漂う現場でコミュニケーションの場を作ろうとしてくださり、助けていただいています。

ーー久々に再会したときの話題を教えてください。

清原:「何歳になったの?」と聞かれました。以前共演させていただいたときには、まだ私は15、16歳。「もう20歳になってお酒が飲めるようになりました」と答えたら、「大人になったね」と。「そうなんです」とお伝えしました(笑)。

ーーまだ始まって1週間ということですが、翡翠は現段階でどういう人物なのでしょうか。

清原:とても素直で、お茶目というよりは天然チック。かわいらしい女の子だというのがベースにあると思っています。人を助けることに真摯に向き合いながら生きているという印象です。1話の時点では自分ができることを探していて、それに対して向き合い続けていく姿勢が、香月(瀬戸康史)やいろんな人に“響いていく”という段階です。

ーー周りに“響いていく”お芝居は、どんなことをされていますか?

清原:翡翠には霊媒モードと普段のバージョンがあります。霊媒モードのときは人を寄せ付けないようなパリッとした雰囲気や衣装。霊媒部屋の雰囲気と相まって、インパクトのある印象になります。普段、霊媒をしていないときは、かわいらしい普通の女の子の一面もあります。そのギャップみたいなものを作中で出せれば、と思っています。

ーー普通の女の子バージョンのところで、ご自身と共通する部分はありますか?

清原:何もないところでつまずいたり角に足をぶつけたりするのですが、「翡翠ちゃんと似ていて嬉しい」と原作の相沢さんがおっしゃってくださいました。

ーー実際に経験していないことを演じる場合に、想像や学びで補わないといけないこともあると思います。そのときのインプットの方法を教えてください。

清原:今回の作品に関しては、監督が設定メモみたいなものを事前に用意してくださっています。台本を見て補いきれないところはそのメモを見てもう1回考えて、それでもわからなかったら現場で監督に質問することにしています。監督頼りになっていますけれど、いろんなことを教えてもらいながら監督がイメージするものに近づけるよう努力するという感じです。

ーー特殊なキャラクターを演じる上で、苦労はありましたか?

清原:霊を自分の体に下ろす降霊シーンを撮影しました。誰かに乗り移られる役はやったことがないので、台本を読んだときにどうしたものかと思いました。アクションから声の出し方ひとつとっても、どう向き合っていけばいいのだろうと悩んだシーンではありましたが、監督が段取りを組んで配慮してくださったので、無事に撮り切ることができました。自分の中で新しい一面が出せたんじゃないかと思ったので、観ていただきたいシーンの1つではあります。

ーードラマの中で特に注目してほしい部分を教えてください。

清原:冒頭に翡翠の霊媒のシーンがあるのですが、霊媒部屋のセットが凝っていて、しかもすごくかわいい。バラの花びらが床に落ちていたりします。そして霊媒モードの翡翠の衣装も面白い要素の一つになりますので、その辺りを楽しんでもらえたらと思っています。

ーー前半で注目しておくべきポイントがあったら教えてください。

清原:全部です(笑)。もう頭からどこも見落としてほしくない作りになっているので、ぜひとも22時30分から観ていただけたら。

ーードラマを繰り返し観たら、気づくことがあるのでしょうか?

清原:あると思います。それこそ瀬戸さんがおっしゃっていましたが、何度観ても楽しめるドラマになっています。2度3度、楽しいドラマになっていると瀬戸さんがおっしゃっていて、確かにそうだなと思いました。1回目に何も情報がない状態で観るのと、わかってから観るのとでは見え方がまるで違ってくるドラマなので、ぜひそういう楽しみ方をしてもらえたらと思います。

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