甘酸っぱい恋が実を結んだ『田舎街ダイアリーズ』 新人俳優の活躍で夏ドラマを締めくくる

『田舎街ダイアリーズ』新人俳優の活躍

 ドタバタと始まったヒドン里での夏があっという間に過ぎていく。太陽の日差しに照らされた美しい緑、心地よい夜風と虫の音、カラカラと音がする自転車にゆっくり走る軽トラック、レトロなコーヒー店、おせっかいだけど温かい街の人たち、犬のヌルンジや動物たち、桃のように甘酸っぱい恋......。観る度にほっと一息つきたくなるような『田舎街ダイアリーズ』(Netflixで配信中)が最終回を迎えた。

 獣医師のハン・ジユル(チュ・ヨンウ)と警察官のアン・ジャヨン(パク・スヨン/Red Velvetジョイ)、ヒドン里の青年会長でジャヨンの幼なじみイ・サンヒョン(ペク・ソンチョル)の三角関係にジユルの元カノのチェ・ミン(ハ・ユルリ)が加わり、気まずい雰囲気が漂いぎくしゃくした関係が生まれてしまった前話。最終章では、それぞれに出した答えが他の誰かの背中を押す形となる。

 まずは幼なじみの関係。ジャヨンが告白の返事をできなかった理由は、断ることでサンヒョンを傷つけたくなかったから。その考えがずるくて卑怯だということも分かっているから余計に苦しかったのだろう。けれどそれ以上に、ジャヨンを理解していたのはサンヒョンの方だった。告白して、振って振られたからといって終わる関係にはならないと不安を払拭し、幼なじみから“兄”にポジションを変更して恋を応援する。どんなジャヨンでも受け止め、愛するのがサンヒョンの愛なのだ。

 そして、ミンは自分を愛してくれたジユルはもういないのだと気づく。ジユルへの想いではなく、都合よく美化された思い出に執着していたと気づいたようだ。サンヒョンと同じように、相手に求めるのではなく、自分の気持ちを受け入れることが次に進む第一歩となるのかもしれない。

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