『チェンソーマン』米津玄師&常田大希の最強タッグ “覇権アニメ”に欠かせない音楽の力
10月11日より放送開始となるTVアニメ『チェンソーマン』の楽曲情報が発表された。OPテーマは米津玄師の「KICK BACK」に決定し、共同編曲者としてKing Gnu、millennium paradeの常田大希が参加。また挿入歌をマキシマム ザ ホルモン、全12話のEDテーマを豪華アーティストたちが週替わりで担当する。
本作は悪魔がはびこる世界を舞台に、チェンソーの悪魔を身に宿した少年デンジが“デビルハンター”として活躍する姿を描くダークヒーローアクション。藤本タツキによる原作漫画は、第1部「公安編」が『週刊少年ジャンプ』(集英社)の2019年1号から2021年2号まで連載された。第2部「学園編」は同社の漫画アプリ『少年ジャンプ+』にて7月より連載中で、コミックス累計発行部数は1500万部を突破している。
アニメ制作は『呪術廻戦』『進撃の巨人 The Final Season』などを手がけたMAPPAが担当。予告映像から作品のクオリティの高さが伺え、すでに「2022年秋の覇権アニメ確定」とも言われている。ちなみに“覇権アニメ”とは、「同じ放送クールの中で最も成功したタイトル」という意味を持つが、その定義は曖昧だ。視聴率なのか、はたまたDVDやBlu-rayの売り上げなのか、何をもって最も成功したとみなすかは人によって見解が異なる。
ただ、昨今は『呪術廻戦』『東京リベンジャーズ』『SPY×FAMILY』など、原作コミックの累計発行部数が何千何億の作品が“覇権アニメ”と呼ばれることが多い。コアなアニメファンだけではなく、普段はあまりアニメを観ないライト層をも獲得した話題作だ。そうした作品には、常にオリコンランキングなどのランキングで上位に位置するアーティストたちの存在が欠かせない。上記で列挙したアニメをみても、彼らがつくる音楽は作品の人気を底上げしてきた。
例えば、『東京リベンジャーズ』第1期のOPテーマはOfficial髭男dism(以下、ヒゲダン)の「Cry Baby」。同バンドのボーカル藤原総が作品のために書き下ろしたもので、めまぐるしく転調するメロディーラインが癖になる楽曲だ。原作者の和久井健との対談で藤原が語っているように(※1)、それが大切な人と仲間を守るためにタイムリープを繰り返す主人公・タケミチのドラマチックな物語と重なる。歌詞にもまた運命に抗う彼の反骨精神を反映しており、作品との親和性が非常に高い。