『チェンソーマン』米津玄師＆常田大希の最強タッグ　“覇権アニメ”に欠かせない音楽の力

　ヒゲダンといえば、今年4月期に放送された『SPY×FAMILY』のOPテーマも担当。各楽器を効果的に使いながらスリリングに展開していくナンバーはこれから物語が始まる高揚感をあおった。タイトルの「ミックスナッツ」は様々な人が行き交う世間に例えたもの。その中で、敏腕スパイのロイド、殺し屋のヨル、超能力者のアーニャといった自分の素性を隠しながら生きている登場人物を、ミックスナッツの中で唯一木の実ではない“ピーナッツ”に見立てた歌詞が秀逸だ（ちなみにアーニャの好物もピーナッツである）。

　一方、星野源が手がけたEDテーマ「喜劇」は、そんな彼らが同じ屋根の下で家族として暮らすユーモラスで温かい日常に寄り添うソウルナンバー。さまざまなトラブルに巻き込まれながらも、血縁を超えた絆を深めていく3人の表裏一体な物語をOPとEDでそれぞれ捉えていた。

　『チェンソーマン』のOPを飾るのは、米津玄師×常田大希の最強タッグにより生み出された「KICK BACK」だ。同曲にはモーニング娘。が2002年2月にリリースしたシングル「そうだ！We're ALIVE」がサンプリングされており、生みの親であるつんくも自身のnoteで「才能の塊というのは本当に恐ろしい。彼の頭の中にあった一欠片のひらめきはいつの間にか、強力なメッセージとなり、美しい旋律と共に僕の耳の中に入ってきた」と絶賛（※2）。SNSでもすでに「チェンソーマンにぴったりなタイトル」（キックバックは作業者の意図に反してチェンソーが跳ね返る現象を意味する）、「サビだけしか聞いてないのに鳥肌が止まらない」との反響が相次いでいる。

　さらには、全12組のアーティストがEDテーマを担当するという異例の演出。『呪術廻戦』第1クールのOPテーマ「廻廻奇譚」で国内外から注目されたEveや、映画『雨を告げる漂流団地』で自身初のアニメタイアップとなった、ずっと真夜中でいいのに。など、これ以上なく豪華なアーティストの手がける楽曲が毎週聴けるのだ。作品全体の世界観はもちろんのこと、1話1話のストーリーに寄り添った楽曲になることだろう。間違いない布陣が楽曲面を支える『チェンソーマン』にますます期待が高まる。

参照

※1 https://tokyo-revengers-anime.com/special/taidan/
※2 https://note.tsunku.net/n/nf506bf96b59c

■放送・配信情報
『チェンソーマン』
テレビ東京ほかにて、10月11日（火）24:00放送開始
Amazon Prime Videoにて、25:00より最速配信開始
キャスト：戸谷菊之介（デンジ）、井澤詩織（ポチタ）、楠木ともり（マキマ）、坂田将吾（早川アキ）、伊瀬茉莉也（姫野）、高橋花林（東山コベニ）、八代拓（荒井ヒロカズ）、津田健次郎（岸辺）
原作：藤本タツキ（集英社『少年ジャンプ＋』連載）
監督：中山竜
脚本：瀬古浩司
キャラクターデザイン：杉山和隆
アクションディレクター：吉原達矢
チーフ演出：中園真登
悪魔デザイン：押山清高
美術監督：竹田悠介
色彩設計：中野尚美
画面設計：宮原洋平
音楽：牛尾憲輔
オープニング・テーマ：米津玄師「KICK BACK」
挿入歌：マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」
エンディング・テーマ：
ano「ちゅ、多様性。」
Eve「ファイトソング」
Aimer「Deep down」
Kanaria「大脳的なランデブー」
syudou「インザバックルーム」
女王蜂「バイオレンス」
ずっと真夜中でいいのに。「残機」
TK from 凛として時雨「first death」
TOOBOE「錠剤」
Vaundy「CHAINSAW BLOOD」
PEOPLE 1「DOGLAND」
マキシマム ザ ホルモン「刃渡り2億センチ」
アニメーションプロデューサー：瀬下恵介
制作：MAPPA
©藤本タツキ／集英社・MAPPA
公式サイト：https://chainsawman.dog/
公式Twitter：@CHAINSAWMAN_PR