『ちむどんどん』ついにやってきた賢秀の“勝負どころ” 房子と三郎が若者に諭す 

『ちむどんどん』賢秀の“勝負どころ”

 清恵(佐津川愛美)が暢子の店「ちむどんどん」に偶然入ってきた巡り合わせで、賢秀(竜星涼)との再会も遠くないと思っていた『ちむどんどん』(NHK総合)第111話。第112話ではそんな彼らがついに自分の気持ちを見直す機会を与えられた。

 ついにバッタリ出くわしてしまった賢秀と清恵。しかし、清恵に叫ばれてしまったせいで痴漢扱いされた賢秀は、自らのサプライズ誕生日パーティに警官と怒れる町民を引き連れてくることになってしまった。再会しても、清恵に拒絶されたことが不服な賢秀。暢子(黒島結菜)は彼から写真を見せてもらったことで、探している社長の娘がリリィ(清恵)であることに気づいた。

「ニーニー、リリィさんのこと、好きなんでしょ?」

 自分の恋愛感情には鈍感でも、兄のそれには鋭い暢子。清恵もまた、一番大事な人に酷いことをして落ち込んでいると話していたことを賢秀に伝えながら、なだめるように兄の本心を聞き出そうとする姿勢が印象的だ。賢秀も徐々に、ついカッとなってしまったことを認めたり、後悔していることを認めたりと、これまでの彼を振り返ると成長を感じさせる様子である。

「ニーニーが幸せになる相手はリリィさんしかいない」
「なんで。一回しか会ったことないのに」
「山原の野生児の勘やさ! ニーニー、ここが勝負どころやさ!」

 ここが、賢秀の勝負所。これまで、比嘉家のメンバーがそれぞれ「自分の幸せ」を追求する姿が印象的に描かれてきた『ちむどんどん』。先週から続く賢秀と聖恵の騒動を通して描かれるのは、ついに賢秀自身が自分の幸せとは何か見つめ直す機会であり、それを掴み取ろうとこれまでの自分を乗り越える“勝負どころ”なのであろう。

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