日本人記者の視点で世界の紛争地を映し出す ドキュメンタリー映画『戦場記者』12月公開へ

ドキュメンタリー映画『戦場記者』12月公開

 日本人記者の視点から世界の紛争地を映し出すドキュメンタリー映画『戦場記者』が、12月16日より公開されることが決定した。

 本作は、3月に開催されたTBSドキュメンタリー映画祭にて上映された『戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実』を基に、さらなる取材を重ね、様々な地域の戦場の実態レポートを拡充。さらに、それらを世界に発信するために粉骨砕身する記者自身のストーリーを重ね合わせた内容となっている。

 監督を務めたのは、TBSテレビに在籍し、中東支局長として現在ロンドンを拠点に、世界中を飛び回る特派員・須賀川拓。彼が監督として、時にレポーターとして、戦地の状況とその裏に潜む社会の問題を伝える。

 須賀川は中東支局長というポジションながら、中東のほか、ヨーロッパ、アフリカ、アジアもカバーし、世界各地から日本のTBS、JNN系列の番組にニュースを送っている。須賀川は「戦争に白黒はない」と語り、報道でも敵味方双方の意見や立場を紹介することを忘れない。

 そして、時間の制限ゆえに事実のみを伝えることが多いテレビ報道の枠を超え、ニュースの裏にある真実に迫ろうとYouTubeやSNSを駆使し、危険エリアから撮影クルーと共に多くのニュースを送っている。そんな須賀川のYouTubeニュースは、平均30万再生以上のコンテンツになっている。

 また、須賀川は「戦争犯罪」を一貫して批判している。パレスチナではイスラエルによって閉ざされた街・ガザに入り、200万人を超える市民が、空爆にさらされる中での生活や、ロケット弾の脅威にさらされる事態をレポート。市民を巻き込む無差別攻撃はなぜ起こっているのかを明らかにするため取材を敢行した。

 そして、アフガニスタンでは支配者タリバンに取材を敢行。破壊される世界遺産や、抑圧される女性の権限、特に深刻化する住民の貧困問題をクローズアップ。須賀川はこのアフガンレポートによって、国際報道で優れた業績を上げたジャーナリストに贈られる「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞した。

 さらにウクライナでは、南部の町オデーサから、チョルノービリ原発、首都キーウの模様もレポート。加えて、それらを取材する須賀川のパーソナルにも迫っている。

■公開情報
『戦場記者』
12月16日(金)角川シネマ有楽町ほか全国順次公開
監督:須賀川拓
企画・エグゼクティブプロデューサー:大久保竜
チーフプロデューサー:松原由昌
プロデューサー:津村有紀
製作:TBSテレビ
配給:KADOKAWA
©TBSテレビ
公式サイト:senjokisha.jp/

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