『ちむどんどん』中原丈雄、回を追うごとに増す存在感 名バイプレイヤーだからこその深み

『ちむどんどん』中原丈雄の存在感が増す

 中原はこれまで数多くのドラマに出演してきたバイプレイヤー。朝ドラだけを振り返っても、『ひまわり』、『こころ』、『どんど晴れ』、『おひさま』、『花子とアン』、『なつぞら』に出演。また、NHK大河ドラマは2016年に高梨内記役で出演した『真田丸』を筆頭に、『徳川慶喜』、『炎立つ』に出演し、もはやNHK作品の常連と言っても過言ではない。

 上記の作品でも、ヒロインを助けて見守ったり、キャラクターを導いたりと深みと渋みのある役柄の印象が多い中原。寛大役にキャスティングされた際には「養豚を仕事とする設定に先ずは嬉しく思います。その従事者と云うだけで人間が想像出来て、生活や人生観が見えてくるようです」と、コメントを残していたのが印象深い。(※1)というのも、中原自身が「球磨焼酎大使」として自身の出身地である熊本のローカルテレビの企画『中原丈雄の味わいの刻』(テレビ熊本)に出演しているのだ。郷土愛がかなり強く、食に対する造詣も愛も深い中原。だからこそ、彼が養豚場の経営者を演じる上で先のようなコメントも残したことも理解できるし、そんな彼だから引き出せる物語の深みもあるというもの。

中原丈雄の味わいの刻「レトロな夜のカンパネラ」(2022年7月15日放送)

 特に、現在はヒロインの暢子(黒島結菜)が開店させた沖縄料理店「ちむどんどん」の経営に悩み、必要経費削減を迫られているとき。中でも彼女が開店前に最後までこだわっていた豚肉は、沖縄から仕入れているため仕入れ値がかなり高い。そんな彼女と猪野養豚場が契約をし、“豚問題”を解決してくれる展開も大いにありそうだ。賢秀のみならず、暢子にとっても寛大な心でサポートし、成長を促してくれそうな寛大と、彼を演じる中原を最終話まで期待の眼差しで見守っていきたい。

参照

※1 https://realsound.jp/movie/2021/06/post-793054.html

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45、(再放送)11:00 ~11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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