『美男堂の事件手帳』の熱演光るソ・イングク “キスの神”が見せてきた“千の顔”
そしてさらに深くなった表現力を見せつけ、新たな沼人を爆誕させたのが、日本ドラマのリメイク『空から降る一億の星』ではないだろうか。彼は目つきと表情、話し方、行動、その一挙一動に感情を乗せ、ムヨンという役がまるで憑依しているかのように躍動感を吹き込んだ。韓国でも有名な作品だったために懸念の声も少なくなかったが、徹底した役へのこだわりで、最後の瞬間まで繊細かつ正確に、一瞬の隙もなく“ムヨン”であり続け、その懸念を吹き飛ばした。
そんな彼が、コミカル捜査劇『美男堂の事件手帳』でまた華麗な変身を遂げている。本作は、元プロファイラーらしい分析力と口の上手さを生かして占いカフェ「美男堂」を営むソ・イングク演じるナム・ハンジュンと、事件解決のためなら手段を選ばない刑事ハン・ジェヒ(オ・ヨンソ)、正反対の二人が事件に向き合い、それぞれのやり方で正義を追い求めていく物語だ。イングクはぶっ飛んだ「ナルシスト」っぷりと愉快すぎるキャラに徹底して序盤から爆笑をさらう一方で、抱えてきた暗い過去が明らかになる場面では、細やかな表情演技で揺れ動く内面を繊細に表現する。ラブラインも動き出し、彼の“キスの神様”っぷりにも期待してしまうが、卓越したキャラクター消化力とメリハリある演技で、もう一度彼の凄みを証明する作品になることは間違いないだろう。
参考
※ http://www.obsnews.co.kr/news/articleView.html?idxno=992645
■配信情報
『美男堂の事件手帳』
Netflixにて配信中
(写真はKBS公式サイトより)