田中圭と戯れるメイキング写真も　『ハウ』犬童一心監督も絶賛の俳優犬ベックの魅力

　8月19日に公開される映画『ハウ』のメイキング写真が公開された。

　『ゼロの焦点』『のぼうの城』などで日本アカデミー賞監督賞を受賞した犬童一心監督と、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などで同賞脚本賞を受賞、『余命1ヶ月の花嫁』『キセキ ーあの日のソビトー』などを手がけ、本作の原作者でもある斉藤ひろしが初のタッグを組んだ本作。

　主人公の民夫を『あなたの番です 劇場版』『そして、バトンは渡された』の田中圭が演じ、婚約者にフラれて途方に暮れる、少し気弱な青年に扮する。そのほか、池田エライザ、野間口徹、渡辺真起子、モトーラ世理奈、深川麻衣、石橋蓮司、宮本信子らが出演。ナレーションは石田ゆり子が担当する。

　本作の要となるハウを演じているのは、ゴールデンドゥードルのベック。犬童監督は、シナリオ作成段階では犬種まで想定していなかったものの、日本を代表するドッグトレーナー・宮忠臣からハウ役にベックを薦められた時、「まさかお前かという感じで、まったく想像にない姿だった」と衝撃を覚えたことを明かしている。「でもすぐ好きになった、一目惚れだった」と語るように、初めて会った瞬間からベックに魅了されていたようだ。映画本編では、元気いっぱいに駆け回ったりジャンプをきめたりしたかと思えば、眠るシーンで本当に寝ているかのようにおとなしくしたりと、トレーナーの指示に従いさまざまな姿を披露しているベック。これまでにも犬や猫が登場する動物映画を数多く手がけてきた犬童監督だが、ベックに対しては、これまで出会った犬の中で最も“演技というものをするんだ”と関心したのだとか。

　そんなベックの活躍を、民夫役として多くのシーンで共演した田中も大絶賛。もともと犬を飼っていたこともある“犬派”の田中と、人懐っこいベックは撮影現場ですぐに打ち解け、犬童監督曰く「2年ぐらい前から知り合いみたいなテンション」だったという。民夫が仕事から帰宅し、ドアを開けるとハウが出迎えるシーンの撮影では、「ハウ」と声をかけながらハグするシーンで田中がベックに顔舐められ、押し倒される一幕も。そうして日々の撮影の中で関係性を強めていった2人だが、田中は完成した映画を観て、共演者のいないベック一人のシーンに心打たれたという。

　先日開催された完成披露上映会でも、「そこにベックはいなくて『ハウじゃんお前！』と思って、全部感動しました。物語の途中でハウが民夫と離れてから一人でいるシーンで、ちゃんと一人でずっと芝居をしているのがすごい！　雨宿りしながらしゅんとしている姿とか、“ズキュン”ですよ」と熱弁するほど、田中はベックの確かな演技力に衝撃を受けたようだ。

　映画本編では、遠い土地へと運ばれてしまったハウが、大好きな民夫のもとへ帰ろうと、長い道のりを駆け抜ける。その道中で、ハウが悩みや苦しみ、悲しみを抱えた女性たちと出会い、彼女たちに寄り添いその心を癒していく姿も、本作の大きな見どころ。果たして長い旅路を経て、ハウと民夫は再会することができるのか。そして、ハウと民夫に待ち受ける“優しすぎる結末”とは。

■公開情報
『ハウ』
8月19日（金）全国ロードショー
出演：田中圭、池田エライザ、野間口徹、渡辺真起子、モトーラ世理奈、深川麻衣、長澤樹、田中要次、利重剛、伊勢志摩、市川実和子、田畑智子、石田ゆり子（ナレーション）、石橋蓮司、宮本信子
原作：『ハウ』斉藤ひろし（朝日文庫）
監督：犬童一心
脚本：斉藤ひろし、犬童一心
音楽：上野耕路
企画・プロデュース：小池賢太郎
プロデューサー：丸山文成、柳迫成彦
企画・製作プロダクション：ジョーカーフィルムズ
製作幹事：ハピネットファントム・スタジオ、東映
配給：東映
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