『ちむどんどん』賢三が四兄妹に残した言葉 ウークイの夜を経て暢子たちはどう生きる?

『ちむどんどん』賢三が四兄妹に残した言葉

 「頑張って立派な先生になれ」と良子(川口春奈)に、「幸せになれよ」と歌子(上白石萌歌)に言い残した賢三だったが、基本的に彼は多くを語りすぎず必要なタイミングで必要な言葉を、端的に短く授ける。暢子と一緒に料理をしたり、病気がちで内気な歌子と縁側で三線を弾き語りしたり、時間を共有する中で、大切なことを子ども自身に感じ取ってもらおうとするのが賢三だった。

 歌子にも、この弾き語りの際に歌いながら心を通わせ、たくさんのエールを送っていたのだろう。怖がらずに自分を表現する方法を見つけてほしい、自身を表現することを楽しんでもらいたい、というような賢三から歌子への願いも込められていたように思える。上原照賢(大工哲弘)の登場によって、賢三が民謡歌手を目指していた過去があることが明かされるが、それをあえて歌子に伝えなかったのは、彼女の運命をどこかで決定づけてしまわぬようにという彼なりの配慮がどこかにあったのかもしれない。

 さて、そんな賢三が言葉にはせずひっそりと、けれどもずっと心の内に抱えていた戦争の記憶を知り、四兄妹は何を思い、どう生きてくのか。父親からの最後の教えをどう生かそうとするのだろうか。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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