『俺かわ』“敵わない男”津田健次郎、森崎ウィンが強い 康介には2つのピンチが訪れる
たったひとつのほころびでも、あっという間に心の距離ができてしまうことがある。とくに、信頼関係を構築している最中の“裏切り”は、相手に深刻な傷を与えかねない。和泉(芳根京子)のように、他人に心を開くのがむずかしい人なら、なおのことだ。『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系/以下『俺かわ』)第8話では、康介(山田涼介)がその場しのぎでついた嘘がきっかけで、和泉は心のシャッターを閉じてしまう。
今回、康介には2つのピンチが訪れた。ひとつ目は、会社の組織改革が行われること。それだけでなく、弥生ビールが吸収合併される噂まで流れ、営業部のメンバーは大慌て。しかし、康介が気になるのは、新しくやってきた人事コンサルト・山城大和(森崎ウィン)の存在。大和は和泉のことを呼び捨てにして、なにやら親しげに話していたのだ。
会社のピンチよりも、恋のピンチを気にしてしまう康介。初めてする本気の恋は、彼に“余裕”を与えてはくれない。莉子(鞘師里保)と付き合っている時のスマートだった康介とは、まるで別人のようだ。大和とのことも、「どういう関係なの?」と和泉に聞けばすむことなのに、つい臆病になってしまう。「康介さん」「和泉ちゃん」と2人だけの呼び名を決めて、付き合いたてのいちばん楽しい時期を過ごしていたはずなのに……。
それにしても、本作は“敵わない男”を演じる役者陣が強い。
まずは、康介の恋敵であり、スピンオフドラマ『僕の可愛いはまだまだ発展途上!?』(TELASAで独占配信中)では、一ノ瀬(大橋和也)の憧れの存在となった須藤(津田健次郎)。2021年、第15回声優アワードで主演男優賞を受賞した津田は、やはり“声”がいい。ささやくような渋い声に、さりげない男らしさ。缶コーヒーを持つ手や、ジャケットを着る時の仕草まで、キマっている。
想いを寄せていた和泉が、康介と交際することになっても、自虐を交えながら、笑いに変える優しさを見せていた。恋の戦いに敗れても、負けたと感じさせないほどのモテ力。最強の可愛さを持つ康介の恋を阻む存在として、納得の存在感を放っている。