『俺かわ』で山田涼介がコメディに強い俳優だと再確認 胸を打たれる芳根京子の涙も

『俺かわ』コメディに強い山田涼介

 “ピュア”という言葉が、最も似合うカップルが誕生した。『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系/以下『俺かわ』)第7話。康介(山田涼介)と和泉(芳根京子)は、純度100%の社内恋愛を開始する。

 これまでの康介は、周囲からのイメージを守るために気を張って生きてきた。きっと、「可愛いね」と褒められるたびに、「可愛くいなきゃ」と自分にプレッシャーをかけてきたのだろう。しかし、和泉と付き合ってからは、柔らかさを纏うようになった。たとえ、“可愛い”の消費期限が切れたとしても、居場所を与えてくれる人がいる。そんな自信が、康介の張り詰めていた心を溶かしていく。

 どうか、このままピュアに恋を育んでほしい……と思ったが、2人の関係に試練が訪れる。入院した父・康弘(牟田浩二)を見舞うため、康介は和泉とともに実家に帰ることになってしまうのだ。なんら問題がないように思えるが、和泉は“おっさん”(古田新太)を康介の父だと思い込んでいる。つまり、康介は2人をバッティングさせないために奮闘しなければならない。

 この実家のシーンで、山田涼介がコメディに強い俳優だと再確認した。焦った時に大きな目をパチクリさせる顔芸や、食事をしている最中の手や足の動かし方。手持ち無沙汰な感じで手足を頻繁に動かしていたため、康介の「どうしよう……」という気持ちが切に伝わってきた。

 『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(日本テレビ系)や、『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』(TBS系)でもそうだったが、山田はいつも体全体を使って、役の想いを表現している。だから、我々視聴者は彼の演技にグッと惹きつけられるのだろう。

 また、コメディ作品においての駆け引きも抜群にうまい。たとえば、『俺かわ』のようなラブコメでは、ラブ要素とコメディを両立することが求められる。本作でも山田は、「これ以上大げさに動いたら、コメディに振りすぎる」ラインのギリギリを攻めながら、クスッと笑わせてくれた。

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