『サマータイムレンダ』小舟澪役・白砂沙帆が見せた豹変ぶり 潮の影が物語の鍵を握る?

 その答えを聞いた澪は「お姉ちゃんは死んだくせに」と憎しみの感情を漏らしながら、再び斬りかかろうとしたその刹那、外で待機していた根津の放った銃弾が澪の頭に命中する。と同時に慎平が手に持っていたナイフで澪の影本体を攻撃することに成功。「私だって……慎ちゃんのこと……」――消失する前に澪が慎平に伝えようとしていた言葉はオリジナルの本音だったのではないだろうか。ここで印象的だったのは澪役の白砂の豹変ぶりだ。オリジナルと影の声色の変化を見事に表現しており、原作では味わえない恐怖感があった。

 影本体を攻撃された潮には今すぐにでも治療が必要だ。そこに現れたひづるを前に、慎平は「助けてほしい」と懇願するのだった。影を恨んでいるひづるが影である潮を助ける背景には、彼女が帰郷するきっかけとなった音声データがあった。それは潮がひづるに宛てたメッセージだ。メッセージに残された音声を聞いた潮だったが、彼女はそれを覚えていないらしい。過去の記憶は残されているのに、死んだ時の記憶とメッセージを残した時の記憶だけは消失している。それはどういうことなのだろうか。

 それに加えて、澪の影が小舟家に侵入してきたのはなぜかという疑問もある。澪はすでにしおりの影が倒されたことを知っていることから、影同士で情報を共有していることが明らかになった。すでに慎平が根津とひづるの仲間であることを影に知られており、澪は慎平を殺しに来たと考えるのが妥当だろう。このような状況で影である潮と行動を共にするにはリスクがあるとの判断から、ひづるは「私はこれ以上キミと行動を共にできない」と別々の道を進むことを決めるのだった。

 潮と行動を共にすることになった慎平はまず親友である菱形窓に潮の存在を伝える。何かの手がかりがあるのではないかということで、潮に本人の携帯を渡してロックを解除すると、そこには潮が死ぬ前日の朝に撮影された動画ファイルが残されていた。そこに映されているものとは一体何なのだろうか?

■放送情報
『サマータイムレンダ』
TOKYO MX・BS11にて、毎週木曜24:00~放送
関西テレビにて、毎週木曜26:55~放送
アニマックスにて、毎週土曜20:00〜放送
J:テレにて、毎週月曜25:00~放送
原作:田中靖規(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:渡辺 歩
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:松元美季
アニメーション制作:オー・エル・エム
制作:小学館集英社プロダクション
声の出演:花江夏樹、永瀬アンナ、白砂沙帆、日笠陽子、浦山迅、小野賢章、河瀬茉希、大塚明夫、玄田哲章、上田燿司、小西克幸
(c)田中靖規/集英社・サマータイムレンダ製作委員会

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