斎藤工が役作りの参考にしたのは菊地健雄監督? 信頼する2人が語り合う
斎藤工「誰も犠牲になっちゃいけない」
ーーこの作品を経て、一番の気づきは何だったでしょうか?
斎藤:ネタバレになってしまうかもしれないですが、「誰も犠牲になっちゃいけない」ということ。白と黒、どちらか「二者択一」という概念が、今は多すぎるんですよね。家庭を持つか持たないかなど、片方を選択すれば片方を絶対に諦めないといけない、誰かが犠牲にならないといけないということがほとんどで。自分を押し殺す犠牲を、これからの時代は当たり前のものとしてはいけないんじゃないかと、本作に教えてもらいました。女性だから、男性だからという役割も、本人にしか見えない犠牲みたいなものが、たくさん積み重なって今に至っている。我慢する、遠慮する、そういうある種の犠牲というものの存在は感じていても、ちゃんと見ようとしていなかった。そんな問題が噴出しているいま、このタイミングで本作を観ていただけることは非常に大きな意味があるのではないかと感じました。
菊地:工くんは試験的に託児所を開設できないかという活動をやっていて、多くの人に映画を届けるために移動映画館「cinema bird」にも携わっている。今回、桧山を演じてくれたのが工くんだったというのは必然性があったと思いますし、工くん以外は考えられなかったと改めて思いました。ディスカッションする中でも単に役者としての実感だけではない、もうちょっと広い視点での考え方、感じ方を持ち込んでくれたのは間違いなく工くんだったと思います。
※続きはYouTubeの特別インタビュー動画へ
※cinema birdの「e」はeにアキュート・アクセント付きが正式表記
■配信情報
Netflixオリジナルシリーズ『ヒヤマケンタロウの妊娠』
Netflixにて全世界独占配信中
出演:斎藤工、上野樹里、筒井真理子、岩松了、高橋和也、宇野祥平、山田真歩、リリー・フランキー、細川岳、前原滉、森優作、山本亜依、伊勢志摩、篠原ゆき子、橋本淳、小野ゆり子、木竜麻生、斉木しげる、根岸季衣ほか
原作:坂井恵理『ヒヤマケンタロウの妊娠』(講談社『BE LOVE KC』所載)
監督:箱田優子、菊地健雄
脚本:山田能龍、岨手由貴子、天野千尋
エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一(Netflix コンテンツ・アクイジション部門マネージャー)
プロデューサー:間宮由玲子(テレビ東京)、太田勇(テレビ東京)、平林勉(AOI Pro.)
企画・制作:テレビ東京
制作協力:AOI Pro.
(c)坂井恵理・講談社/(c)テレビ東京
公式サイト:www.netflix.com/ヒヤマケンタロウの妊娠