松田凌、荒牧慶彦ら2.5次元俳優が『悪女(わる)』で活躍 舞台で培われた身体性と表現力

『悪女(わる)』2.5次元俳優が続々活躍

 今田美桜が主演を務めるドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日本テレビ系/以下『悪女(わる)』)第5話に、松田凌が出演する。

 松田はミュージカル『薄桜鬼』初代・斎藤一役で主演デビュー後、舞台『刀剣乱舞』の加州清光役や、舞台『東京リベンジャーズ』の“マイキー”こと、佐野万次郎役など各作品の人気キャラクターを演じてきた2.5次元俳優の一人。整った顔立ちや洗練された佇まいはもちろんのこと、少林寺拳法で鍛えた身体能力で殺陣やアクションをこなし、その歌声にも定評のある、まさに漫画の世界から飛び出してきたような存在だ。

 そんな松田が漫画原作のドラマ『男水!』(日本テレビ)に出演が決まった際、インタビューで「原作を好きな方々を裏切らないことが大前提」という気持ちで役作りに臨んでいることを明かしていた(※)。漫画の実写化は時に賛否両論を巻き起こすが、不思議と2.5次元舞台に関しては多くの原作ファンに受け入れられている。それは松田のように役者一人ひとりが原作へのリスペクトを持って役作りに励み、毎回「キャラクターがそこに存在している」と錯覚させてくれる信頼と実績によるものだろう。

 近年では、そんな彼らのテレビ界での活躍が目覚ましく、2.5次元界の選りすぐりの俳優陣が売れない芸人たちを演じたドラマ『あいつが上手で下手が僕で』(日本テレビ/以下『カミシモ』)や、売れっ子2.5次元俳優6人がさまざまな試練に挑むバラエティ番組『ろくにんよれば町内会』(日本テレビ/以下『ろくマチ』)が制作されている。

 特にそのトップを走るのが、『悪女(わる)』第1話に営業部のホープ・白田役で出演した荒牧慶彦だ。『カミシモ』『ろくマチ』への出演だけではなく、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)の激辛企画でもお馴染みとなり、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)月曜シーズンレギュラーにも選ばれるなど、ここに来て一気に知名度をアップさせている荒牧だが、元々2.5次元界では知らない人はいないというほど数多くの作品に出演してきた。

 舞台『刀剣乱舞』の山姥切国広役、『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』の朔間凛月役など、個性豊かで美麗なキャラクターを忠実に再現。かと思えば、今回のドラマで演じた白田のように良い人でも悪い人でもない、ごく普通の役柄にも染まることができる。彼ほど“カメレオン俳優”という言葉が似合う人はいない。昨年個人事務所を立ち上げ、自身も新人の発掘・育成に当たっている荒牧。今後は俳優・プロデューサーの両面から2.5次元界を担っていく存在となるだろう。

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