「これは望んでいた自分?」 ヨアキム・トリアー新作『わたしは最悪。』予告編&ポスター

 7月1日に公開される『わたしは最悪。』の予告編とポスタービジュアルが公開された。

 本作は、『母の残像』(2015年)や『テルマ』(2017年)で知られるトリアー監督の最新作。アメリカ公開時には、4スクリーンという限定公開ながら2020〜2022年公開の外国語映画では、『パラサイト 半地下の家族』『燃ゆる女の肖像』に続いてスクリーンアベレージ第3位を達成した。また、主人公ユリヤを演じたレナーテ・レインスヴェは映画初主演であり、第74回カンヌ国際映画祭の女優賞、およびセントラルフロリダ映画批評家協会賞の主演女優賞を受賞。アクセル役を『パーソナル・ショッパー』『ベルイマン島にて』のアンデルシュ・ダニエルセン・リー、アイヴィン役を主にコメディ作品で高い人気を誇る、ノルウェーの俳優ヘルベルト・ノルドルムが演じている。

 ユリヤは30歳という節目を迎えたが、人生はどうにも方向性が定まらない。いくつもの才能を無駄にしてきた。年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、しきりに身を固めたがっている。ある夜、彼女は招待されていないパーティに紛れ込み、若くて魅力的なアイヴィンに出会う。ほどなくしてアクセルと別れて新しい恋愛に身を投じ、人生の新たな展望を見出そうとするが――。

映画『わたしは最悪。』予告編

 公開された予告編は、主人公のユリヤが新たな出会いに胸高鳴る様子から始まる。芸術の都オスロを舞台に、今の彼の元で幸せと思いながら、小さな違和感に気付かないふりをして過ごしてきた自分にある時「これは望んでいた自分?」と問いかけ、新しい恋に向かって走り出す姿が、60~70年代に活躍したハリー・ニルソンの楽曲「I Said Goodbye to Me」にのせて描かれている。

 あわせて公開されたポスターは、添えられたキャッチコピー「人生は選択―時々、運命」を体現するかのように、ユリヤが吹っ切れたような表情とともにオスロの街中を駆け抜ける様子を切り取ったもの。加えて、本作の原題でもある「The Worst Person In The World」のテキストの中に、彼女のいくつもの人生のワンシーンが切り取られ、コラージュされたビジュアルとなっている。

■公開情報
『わたしは最悪。』
7月1日(金)より、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ他 全国順次ロードショー
監督:ヨアキム・トリアー 
出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー
配給:ギャガ
2021/ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク
(c)2021 OSLO PICTURES – MK PRODUCTIONS – FILM I VAST – SNOWGLOBE – B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA

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