『サマータイムレンダ』序盤から怒涛の展開に 花江夏樹が和歌山弁で等身大の高校生を好演
また、ヒロインの潮は、アニメの第1話では冒頭のシーンと回想シーンでしか登場していないが、これからキーマンなってくる人物。父親譲りの金髪がトレードマークで、元気溌剌な少女として描かれている。溺れた小早川しおりを助けたところ、命を落としたと言われているが、真実は定かではない。潮の声を担当しているのが、デビューからまもない新人声優の永瀬アンナである。これまで『バック・アロウ』や『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』など数々の作品に出演してきた彼女だが、これまでメインキャラクターを務めたことは一度もなかった。
YouTubeチャンネル「ジャンプチャンネル」で行われた田中靖規と渡辺歩監督の対談では、永瀬の印象について「場の雰囲気を持っていった」「潮感がありました」と評していたが、第1話のたったワンシーンのセリフの端々に潮の気の強い性格やその中にある優しさがしたたかに伝わってきた(※)。第2話以降は登場シーンも増えていくので、ぜひ彼女の演技にも注目してみてほしい。
そんなメインキャラクターの2人以外にも魅力的なキャラクターがいっぱいだ。潮の妹で褐色の元気っ子・澪役の白砂沙帆、慎平と幼なじみの菱形窓役の小野賢章、第1話では慎平も知らない何かしらの情報を握っている黒スーツの南方ひづる役の日笠陽子と、豪華な声優陣が顔を揃えている。それぞれが慎平とどのように行動を共にし、影とどう関わってくるのかが、これからの見どころだろう。
第1話からさっそくこれからの展開を予感させる伏線がたくさん盛り込まれていたこともあって、原作未読の方にとってはSNS上でも様々な考察が展開されていた。冒頭の潮の「私のこと見つけてよ」というメッセージ、葬儀場でたかれたフラッシュ、慎平のオッドアイ、凸村哲の舌打ち、影の病の言い伝え、などなど第1話だけでも謎ばかりで考察のしがいがありそうだ。筆者はすでに原作を読んでいるため今後の展開はすでに分かっているものの、改めてじっくりと考察をしながら視聴するというのも一興だろう。果たして、影とは一体どのような存在なのか。
参照
※ https://www.youtube.com/watch?v=fh5BxoG2RWk
■放送情報
『サマータイムレンダ』
TOKYO MX・BS11にて、毎週木曜24:00~放送
関西テレビにて、毎週木曜26:55~放送
アニマックスにて、毎週土曜20:00〜放送
J:テレにて、毎週月曜25:00~放送
原作:田中靖規(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:渡辺 歩
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:松元美季
アニメーション制作:オー・エル・エム
制作:小学館集英社プロダクション
声の出演:花江夏樹、永瀬アンナ、白砂沙帆、日笠陽子、浦山迅、小野賢章、河瀬茉希、大塚明夫、玄田哲章、上田燿司、小西克幸
(c)田中靖規/集英社・サマータイムレンダ製作委員会