『アラジン』イアーゴの声を担当 コメディアン・俳優のギルバート・ゴットフリードが死去

米俳優ギルバート・ゴットフリードが死去

 米国現地時間4月12日、コメディアン・俳優として活躍したギルバート・ゴットフリードが、長い闘病の末に亡くなったことを家族が発表した。享年67歳だった。

 家族はギルバートのTwitterにて以下の言葉を投稿。

「私たちの愛するギルバート・ゴットフリードが長い闘病生活の末に亡くなったことを発表しなければならないことに深く悲しんでいます。コメディー界を代表する声優であることに加え、ギルバートは素晴らしい夫、兄弟、友人、そして2人の幼い子供たちの父親でもありました。今日は私たち全員にとって悲しい日ではありますが、ギルバートの名誉のためにできるだけ大きな声で笑い続けてください」

 なお、ゴットフリードの死因が筋ジストロフィーの一種である筋緊張性ジストロフィー2型であることを、彼の広報がワシントンポスト紙で明らかにしている。

 ゴットフリードの死を受け、コメディアンのジェイソン・アレクサンダーやデイン・クックなど、ハリウッドの多くの人々が彼に弔辞を述べた。

 クックは自身のTwitterにて「妻のダラ、彼の家族、そしてファンに愛をこめて。ギルバート・ゴットフリードは決して面白くないことなんかない。最高の男で、いつも気さくで、多くの人を幸せにしてくれた」と思いを語る。

 またアレクサンダーもTwitter上で「ギルバート・ゴットフリードは、笑いがなかなか生まれない時代に、私を笑わせてくれた。なんという贈り物だろう。私は彼のことをよく知らないが、彼が私と分かち合ってくれたことが大好きだ。彼のご家族に、心からのお悔やみを申し上げます」と伝えている。

 ゴットフリードは、ディズニーのアニメーション映画『アラジン』(1992年)でのオウムのイアーゴの声や、米大手保険会社アフラックのCMでのアヒルの声など、声優として数多くのキャラクターに命を吹き込んだ。そのほか、テレビアニメ『スーパーマン』『レンとスティンピー』『ダックマン』『ハウス・オブ・マウス』など多数の作品で主要なキャラクターの声を演じてきた。

 しかし、そのユーモアは時にいきすぎたものであり、トラブルを引き起こしたことも。9月11日のテロ事件の3週間後、ゴットフリードはニューヨークからカリフォルニアへの直行便に乗れなかったというジョークで「最初にエンパイアステートビルに寄らなければならなかったから」と言った。観客は息を呑み、このジョークを「早すぎる」と非難したが、ゴットフリードは観客を納得させ「最初の9.11ジョーク」として大きく話題になった。また、2011年の東日本大震災でも地震や津波に関するジョークをツイートしたが、これによりゴットフリードはアフラックCMのアヒルの声の仕事を失った。

 2017年には映画監督のニール・バークレーにより、ゴットフリードのキャリアと私生活を描いたドキュメンタリー作品『Gilbert(原題)』が制作されている。

参照

https://variety.com/2022/film/news/gilbert-gottfried-dead-dies-comedian-aladdin-1235231387/

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