二宮和也×多部未華子が語る、『マイファミリー』の現場　「向き合う気持ちが一緒」

二宮「視聴者の方と一緒に物語を進行できる」

――二宮さんは、座長としてどんなことを大切にされていますか？

二宮：僕はみんなで一緒に物を作っていきたいタイプなので、みんなが横並びで、同等にそのシーンであったり、キャラクターに対しての意見を言えるような環境にできればいいなと。それは監督にも言っていますし、監督も適宜、「ここはどうかな？」といろんな役者さんに聞いてくださっています。そういう現場でありたいなと思っているので、監督にはすごく感謝しています。

――多部さんから見て、座長としての二宮さんは「他の方とここが違う」と感じることはありますか？

多部：……。

二宮：あるよね？

多部：あります、たくさん。

二宮：なあに？

多部：自分が座長になったら、二宮さんみたいな空気作りをしていきたいと思っています。

二宮：空気がいいんだね。現場の？

多部：現場の。

二宮：みんなが仲良くて？

多部：みんなが仲良くて。

二宮：毎日楽しくて？

多部：毎日楽しくて（笑）。

二宮：そうなんだぁ、よかった！　……だそうです（笑）。

――（笑）。本作は、原作のないオリジナル作品です。

二宮：観てくださった方の意見をリアルタイムに反映したり、視聴者の方と一緒に物語を進行できるのがオリジナル作品のメリットだと思っています。そこのリアクションをどう取るかでデメリットに働くこともあるので、その判断をみんなでしながら作っていけるというのは、ひとつの強みになるかなと思います。

――たとえばアドリブを入れたり、セリフを変えたりということは？

二宮：僕は、基本的にだいたい変わってます（笑）。ただ、新鮮なリアクションを引き出すためにやっているわけではないので、テストや段取りのときに「こういう言い方をしたいです」とプレゼンをするようにしています。なので、変わってはいるんですけど、「（いきなり本番で）こう言ったらどうなるんだろう？」みたいな変え方ではないですね。

――多部さんは、オリジナル作品の醍醐味であったり、ご自身から意見を出されたり、という点についていかがですか？

多部：自分から意見を出すことはないですね。多少変わることはあるかもしれませんけど、最終回まで大筋の部分は変わらないと思うので、それに沿って、私も楽しみながらやっています。

――いよいよ第1話が放送されますが、特に注目してほしいところは？

二宮：僕は、フラットに観てほしいという気持ちが強いです。ドラマも映画も演劇も、すべて出会いは縁だと思っているので、その縁で観ていただけるのであれば、楽しんでいただきたいという思いがありますし、満足していただける作品にしているつもりです。

多部：第1話は人物相関図の説明とキャラクター紹介という感じで、核心をついているわけではないんですけど、今後、この家族がどうなっていくんだろう？　と思えるような、引っ掛かりのある話になっていると思います。第1話のここ（に注目してほしい）ということではなく、“どう家族の形が変わっていくのか”が、この作品全体を通してのテーマになるんじゃないかなと思っています。

――ありがとうございます。最後に読者へメッセージをお願いします。

多部：初回は1分も目が離せないような、本当にめまぐるしいストーリーになっています。物語の始まりなので、楽しんで観ていただけたらと思います。

二宮：僕ら制作側の意図としてはドキドキハラハラしてもらわなきゃいけないんですけど、25分拡大なので、ゆったり観ていただけるとより内容が入ってくるのかなと思います。せかせかしちゃって見落としたり、聞き逃したり、ということがないような作りにもなっていますので、是非、内容をさらってもらいたいです。そして、全員に対して「犯人なんだろうな」と疑い続けてもらえる1時間になるといいな、とも思っています。それに多部ちゃん、ストーリーに関わる主要な役柄の人でも、最後まで知らない人も多いんだよね？

多部：そう、犯人を。

二宮：なので、なんか急に「俺、犯人かもしれない」とか言って、ちょっと怪しいお芝居をする人とか出てきたりして（笑）。

多部：私も今後したいと思ってます。

二宮：あははは、ダメなんだって（笑）。

多部：なんか匂わせたい。どこかに、そういうカットを……（笑）。

二宮：そういう感じで現場も楽しんでいます。もしかしたら本当に多部ちゃんが犯人になる可能性もあるから、気をつけないといけないんですけど（笑）。演者でもあるけど、いちユーザーとして楽しんでいる部分もあるので、観てくださるみなさんと一緒にドラマを体感できたらと思っています。

■放送情報
日曜劇場『マイファミリー』
TBS系にて、4月10日（日）スタート 毎週日曜21:00～21:54放送
出演：二宮和也、多部未華子、賀来賢人、高橋メアリージュン、大友康平、神野三鈴、迫田孝也、那須雄登（美 少年／ジャニーズJr.）、山田キヌヲ、 渡辺邦斗、藤間爽子、大島美優、松本幸四郎、富澤たけし（サンドウィッチマン）、濱田岳、玉木宏
脚本：黒岩勉
演出：平野俊一
プロデューサー：飯田和孝、渡辺良介（大映テレビ）
スーパーバイジングプロデューサー：那須田淳
協力プロデューサー：大形美佑葵
製作著作：TBS
(c)TBS