『マイファミリー』飯田Pが語る、二宮和也、多部未華子、賀来賢人らのキャスティング背景

『マイファミリー』キャスティングの背景は?

 そんな二宮とは初タッグとなる飯田氏だが、自身も二宮と同世代で、実は嵐とも縁深い。「僕が入社して2年目に『花より男子2(リターンズ)』(松本潤主演/2007年)の一番下のADをやって、『魔王』(大野智、生田斗真主演/2008年 ※二宮もワンシーンのみ出演)のADをやって、『特上カバチ!!』(櫻井翔主演/2010年)のAPをやって。だから、そばにいるだけで魅力がひしひしと伝わってくるんです」と嵐・二宮和也への思い入れを語る。

 二宮の役者としての魅力について尋ねても、「魅力ばっかりですね……」と考え込む飯田氏。そして、「ひとつあるのは、自分で突き詰めないというか。二宮さんは“他のキャラクターがあっての自分”というのをすごく大事にしているとおっしゃっていて。相手がこうきたら、このキャラクターだったらこう返すかなっていう。柔軟性という簡単な言葉ではなくて、それってつまり“その人としてそこに居る”ということだと思うんですよね」と思いを口にする。

 「俳優さんによって、すごく組み立てて役を作ってくる方や、憑依しちゃったら止められない! みたいな方がいるけど、二宮さんはそのどちらにも属さない感じがします。不思議と『あっ、そこに温人がいる』と思えてしまう……そこが魅力というか、なんなんですかね」と、言葉では言い表せない二宮の力に感服する。

 また第1話で特に印象的な二宮の芝居について聞くと、「未知留と2人で友果の部屋にいるシーンで、『ごめん、友果に謝りたい……』というセリフがあるのですが、最後の『たい』で感情を押し殺しているところ。自分も本当は涙が出そうだけど、(泣くのは)自分じゃない。子どもに対する気持ちと、妻に対する思いやり。いろんなものがにじみ出ていて、すごく好きなシーンです」と話す。

 一方、多部については「声に表情がすごく出る女優さん。映像を見なくても、声だけで表情が見えてくる演技力というか、繊細な声の使い方がすごく素敵だと思います」と飯田氏。第1話で描かれる、賀来と濱田演じる大学時代の友人と話す場面についても「大学時代にどんな3人だったのか、声を聞くと一発でわかるというのが多部さんのすごいところ」と称賛した。

 さらに二宮と多部の共演について、「第1話では台本で読み取れること以上のものが、この2人の距離感にすごく表れていて。それはお互いの演技力だったり、関係値だったりからくるものだと思うけど、ここから変化していく“心の距離感”を2人がどう演じてくれるのか、すごく楽しみです」と胸を躍らせる。

 誘拐事件がテーマと聞くと、サスペンスやミステリーと捉えがちだが、このドラマはそのどちらでもないノンストップファミリーエンターテインメント。鑑賞前と鑑賞後でドラマに抱くイメージが変わるというのが本作のねらいで、飯田氏は「これほどまでに『まずは観てくれ』と思うドラマはないんです。今、伝えきれていない部分を感じ取ってもらえたら」と呼びかける。

 「自分の大切なもの、大切な人を改めて感じられる作品です。ちょっと温かい気持ちになれるし、ちょっと優しい気持ちになれると思う」とアピールし、「映画でもなかなか揃わないようなみなさんが呼応し合って、本当に素晴らしい演技をしている。それだけでも一見の価値ありです」と力を込めた。

■放送情報
日曜劇場『マイファミリー』
TBS系にて、4月10日(日)スタート 毎週日曜21:00~21:54放送
出演:二宮和也、多部未華子、賀来賢人、高橋メアリージュン、大友康平、神野三鈴、迫田孝也、那須雄登(美 少年/ジャニーズJr.)、山田キヌヲ、 渡辺邦斗、藤間爽子、大島美優、松本幸四郎、富澤たけし(サンドウィッチマン)、濱田岳、玉木宏
脚本:黒岩勉
演出:平野俊一
プロデューサー:飯田和孝、渡辺良介(大映テレビ)
スーパーバイジングプロデューサー:那須田淳
協力プロデューサー:大形美佑葵
製作著作:TBS
(c)TBS

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