『二十五、二十一』全身全霊で愛し合ったヒドとイジン 別れの先にある人生を歩む最終回に

『二十五、二十一』が迎えた最終話

 いろんな“愛”があるのなら、“大切な存在のままでいたい”選択もまた愛と呼べるだろう。何も知らなかったヒドがイジンから教えてもらった愛し方と、本当の別れ。「変わらないもの」を「重力」しか信じていなかったイジンは、ヒドに期待したくなり、世の中にも期待したいと思うようになった。「君が何を望んでも 僕を照らしてくれるのは君だ」という挿入歌「Starlight」の歌詞にイジンの気持ちが表れていると言ってもいいだろう。

 彼らが度々口にした“ベストを尽くす”こと。それは成功を目指す意味ではない。全力でやったからこそ、アザがなかなか治らないこと、成長痛が痛いことを知る。だから、「悔いなく愛そう」と心に決めたイジンや「全身全霊で愛した」と言い切れるヒドがいたのだ。

 「人生がつまらない」と10年前と同じセリフを言いながらも、「昔が恋しくなる」とつぶやくチ・スンワン(イ・ジュミョン)。時にヒド、ユリム、スンワン、ムン・ジウン(チェ・ヒョヌク)を引率する先生のようだったイジンも4人に救われていた。あの時代、あの瞬間が今も彼らを支えている。いい場所に導くヒドがいて、私たちの住む世界をいい方向に導くイジンがいる。たとえ隣にいなくても、この関係は変わらないだろう。

 18歳。自分中心に回る世界に周りの事情なんて関係なかった。愛と友情があれば完璧な世界が存在したし、あの夏を私たちのものにできた。まさにヒドたちそのものだった。そして、つらい現実があっても、人々はどの時代も乗り越えてきた、乗り越えられることを知った。ならば、ベストを尽くして失敗したっていいじゃないか。どんな瞬間も、長い人生を輝かせることを私たちは知っているのだから。

■配信情報
『二十五、二十一』
Netflixにて独占配信中
原作・制作:チョン・ジヒョン、クォン・ドウン
出演:キム・テリ、ナム・ジュヒョク、キム・ジヨン、チェ・ヒョンウク、イ・ジュミョン
写真はtvN公式サイトより

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