祝15周年 熱狂的ファンを大量生産したアニメ『らき☆すた』を振り返る
エンディング映像、次回予告も気が抜けない
オープニング曲、エンディング曲も前衛的だった。オープニング曲の「もってけ!セーラーふく:は変則的な曲調かつ、<曖昧3センチ そりゃぷにってコトかい? ちょっ!>という歌い出しから始まる歌詞は終始意味不明。にもかかわらず、サビのメロディがキャッチーなため、中毒性を持ちながらも耳心地が良い。
また、第1話から第12話のエンディングは、“登場人物4人がカラオケに来ている”という設定になっている。こなたらが会話しながら、曲を順番に歌う様子は高校生の日常を切り抜いたリアリティを感じられる。歌う曲は「宇宙鉄人キョーダイン」や「地上の星」、「負けないで」など、ジャンルの幅がとても広い。登場人物の個性も垣間見えるスキップ厳禁の内容だった。
第13話から第24話のエンディングは、本編にも出演している声優の白石稔が実写として映像出演。自身が作詞作曲した「かおりんのテーマ」「シカイダーの唄」などを歌う。15年経った今でも、ここまでエンディングに凝ったアニメはなかなかないのではないか。
ただ、エンディングを終えても攻撃の手を緩めない。毎回違う登場人物が担当する次回予告は、『サザエさん』のパロディであり、「さーて次回の『らき☆すた』は」というセリフから始まる。次回予告の内容は次回予告する気が全くなく、各登場人物が思い思いの話をダラダラ話すだけ。次回予告さえも見ごたえ十分なため、放送終了後は“取り残された”感に襲われ、その寂しさを紛らわすために2ちゃんねるの『らき☆すた』に関するスレッドを閲覧した。
個人的には「『らき☆すた』が15年前に放送された」という衝撃は計り知れない。記事を描きながら時間の経つ速さに驚かされている……。