『ファイトソング』間宮祥太朗と菊池風磨が見せる勇姿 芦田と慎吾は花枝にどう踏み込む?

『ファイトソング』慎吾と芦田、選べない魅力

 火曜ドラマ『ファイトソング』(TBS系)が3月15日についに最終回を迎える。

 空手の日本代表を目指し、一度はその夢を叶えるが、事故に遭い、その夢を絶たれてしまった花枝(清原果耶)。しかも事故の際に行った病院で耳の病気が見つかる。手術をすれば病気は治るが、耳が聞こえなくなる可能性がある。その事実に無気力状態の花枝を、同じく児童養護施設「あさひ学園」育ちで花枝に思いを寄せている慎吾(菊池風磨)はなんとか立ち直らせたいと奮闘する。一方で花枝は、ひょんなことから試合前に必ず聞いていた勝負曲の作者・芦田(間宮祥太朗)と出会う。花枝は耳が聞こえている時の思い出作りとして、芦田と人生初の恋愛にチャレンジする。

 最終回を前に、改めて花枝に想いを寄せる芦田と慎吾の魅力に迫っていきたい。

口下手か思いきや突然想いが溢れ出す芦田(間宮祥太朗)

 間宮演じる芦田が花枝との恋愛にチャレンジしようとすることになったのは、一発屋ミュージシャンから脱するため。本気で人を好きになったことがなく恋愛経験もほぼないため、「人の心が分からないから良い曲が書けない」という思いからだった。その通り、最初は言葉も少なく、無愛想な様子を見せる芦田。間宮といえば、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)でヒロインに真っ直ぐ熱烈な思いを伝える中沢を演じたことが記憶に新しいが、中沢と正反対の性格の芦田を、間宮は途切れ途切れの口調やこちらを恐る恐る窺う目線を使って見事に演じ切っていた。

 初めは花枝とのコミュニケーションもなかなかうまくいかなかったが、花枝への気持ちを自覚してからの芦田は一変。溢れ出る想いがそのまま口から出るように。しかもシンガーソングライターらしくその言葉はどこか詩的で、花枝を見つめる瞳は純粋そのもの。最初はおどおどしたような芦田を引っ張っていくような素振りを見せていた花枝が、芦田の勢いと真っ直ぐな想いに押されてしまう場面も見られた。

 花枝も芦田もお互いのことを大切に思っているからこそ、踏み込めなかった部分、踏み込まれたくなかった部分がある。最終回で再会を果たしたふたりの気持ちの変化、行動に注目したい。

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