ジュブナイル映画になって帰ってきた! 『ゴーストバスターズ』新作は父親へのラブレター
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、マシュマロをコンロで焼いて食べるのが好きな花沢が『ゴーストバスターズ/アフターライフ』をプッシュします。
『ゴーストバスターズ/アフターライフ』
アニメ『うる星やつら』の新作が発表され、5月には『トップガン』続編の公開が控える本年。ややや。いったい今は何年なんだ?と混乱している方も多いハズ。エー、お答えしましょう。今年はズバリ、1984年です!
……と、うっかり文体まで80年代に寄ってしまいましたが、それほどまでに『ゴーストバスターズ/アフターライフ』には懐かしい要素がてんこ盛り。オリジナル版以上に“80年代らしい”、王道ジュブナイル映画に仕上がっていました。
まず、映画『gifted/ギフテッド』で天才少女を演じたマッケナ・グレイスが、本作でも科学に明るいギークな主人公・フィービーを熱演。そして、彼女の兄トレヴァーを演じるのが、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(Netflix)、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』でおなじみのフィン・ヴォルフハルト。この時点で、“80年代感”は100点中120点をマークしています。
さらに、主人公たちが引っ越してくるアメリカの田舎町「サマーヴィル」という舞台にも注目です。映画冒頭、トレヴァーの「アンテナが立たない」というセリフ以降、スマホはほとんど登場せず、代わりに登場する娯楽はまさかのVHS。
町の若者がたむろする場所もネオンサイン輝くバーガーショップで、店員はローラースケートで注文を取りに来ます。ここまでくると『トゥルーマン・ショー』のように、町自体に何かあるのではないかと思えるほど、そこには前時代の趣を残した空間が広がっているのです。