『真犯人フラグ』物語が一気に加速 佐野勇斗、迫田孝也ら“味方”に怪しさが漂い始める

『真犯人フラグ』怪しくなってきた味方たち

 凌介(西島秀俊)のもとに掛かってきた真帆(宮沢りえ)からの電話。発信元である公衆電話から建設中の新居に向かった凌介が見た真帆の姿は幻影であり、そこには無数の写真と大量の血液がばら撒かれていた。1月30日に放送された『真犯人フラグ 真相編』(日本テレビ系)第14話は、一気に“真相編”らしさが加速する。バタコこと木幡由実(香里奈)の正体が少しずつ明らかにされていき、光莉(原菜乃華)がついに凌介の元に帰ってくる。その一方で、凌介の“味方”だった登場人物たちにどことない怪しさが漂いはじめるのだ。

 バタコと相良家との接点を探りながら、宗教団体「かがやきの世界」に家宅捜索を行う阿久津(渋川清彦)たち。しかしそこではバタコが篤斗(小林優仁)を自分の子供として連れてきたことがあるという以外、さほど大きな情報は得られず。そんななか河村(田中哲司)は篤斗のサッカー教室を訪れ、バタコの息子・圭樹がかつて同じサッカー教室に通っていたことを突き止める。また阿久津も、バタコの両親からの事情聴取によって冷凍遺体の少年の身元が6年前に交通事故で亡くなった圭樹であると知る。そして、相良家の新居に撒かれていた大量の血液が、すべて光莉のものであることが判明するのである。

 ぷろびん(柄本時生)の潜入動画を含め、「かがやきの世界」からバタコの正体へと迫っていく警察側と、過去の通話履歴やオークションサイトのアカウント名からバタコの正体を調べて行く瑞穂(芳根京子)。あらゆる方向からバタコという謎めいた人物の輪郭を形成していった今回のエピソード。その果てに、一星(佐野勇斗)たちとバタコの実家を訪れた凌介は、そこでバタコの元夫である中村充(前野朋哉)の写真を見つける。以前中村と踏切で遭遇した凌介は、“10年以上前に会っている”との言葉をかけられていた。ということは、相良家と中村家の本当の接点はまだ謎のままということである。

 あとは明確に“怪しい”登場人物は、本木(生駒里奈)と強羅(上島竜兵)である。もっともダイレクトに彼らが真犯人という安易な結末は考えにくいことから、彼らと誰か、比較的凌介に近しい登場人物が繋がっていると考えるのが真相に近づく最短ルートだろうか。今回特に気になる動きを見せたのは一星だ。バタコのオークションサイトのアカウントの購入者を探れないかと聞かれた時の微妙な反応。その後で言いかけた、バタコについて調べてわかったことが何なのか。そして暗号のメールを受け取り、凌介たちの解読を待たずにそれを解いたことと、本木に筋弛緩剤を打たれた後にすぐいなくなった点など、妙に不可解なことが続く。

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