早乙女太一が体現した『カムカムエヴリバディ』トミーの情熱 京都編への登場は?

早乙女太一が演じた『カムカム』トミーの情熱

 仁王立ちでトランペットを吹く姿やプレイスタイルには華があり、舞台映えするトミーは、1曲吹けば、女性から黄色い声が上がるほど大人気で、音楽で成功したいという野心もある。一方で、少し幸薄な顔と派手ではないが、情感があるプレイスタイルのジョーは、熱烈なファンというより、ベリー(市川実日子)のような、ずっと支え続けてくれるファンがいるタイプだろう。そして一緒に歩んでいきたい、るいがいる。彼にとって、るいの存在は名声よりも大切なものだ。正反対のトミーとジョー。だが、もしかしたらトミーはジョーに憧れを抱いているのではないだろうか。ジョーのようになりたいと思っていたからこそ、るいとの繋がりを見失い、トランペットへの情熱もなくし、自分をも見失っていくジョーの姿をただ見ていることが悔しかった。ジョーがいなければ、トミーもない。事実、ジョーから笹プロにいくことを勧められたトミーは、なんともいえない表情をみせた。

 トミーは、るいと違った形でジョーのことをずっと思っている。京都編ではベリーが一子として登場を続けているが、トミーは今頃どうしているのだろうか。るいとジョーがやっている回転焼き屋さんにひょっこり顔を出して、ジョーをからかってほしいな、などと思ってしまったりする。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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