スピルバーグが制作秘話を明かす 『ウエスト・サイド・ストーリー』特別映像公開

『ウエスト・サイド・ストーリー』制作秘話

 2022年2月11日に公開される映画『ウエスト・サイド・ストーリー』の特別映像が公開された。

 本作は、世代を超えて人々を魅了し続けるミュージカル『ウエスト・サイド物語』を、スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したもの。『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴートが主人公トニーを演じ、約30,000人のオーディションから選ばれ、最近ではディズニー実写版『白雪姫』のヒロインにも抜擢された新星レイチェル・ゼグラーがマリア役を務めた。さらに、1961年版の映画でアニータ役を演じ、アカデミー賞助演女優賞に輝いたリタ・モレノも出演する。

 物語の舞台は、1950年代のニューヨーク。マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求める多くの移民たちがいた。差別や偏見に満ちた社会の中で、若者たちは同胞の仲間と結束し“ジェッツ”と“シャークス”のグループは敵対し合い一触即発の状態に。トニーは“ジェッツ”の元リーダーで、マリアは敵対する“シャークス”のリーダー、ベルナルドの妹。2人はダンスパーティーで運命的に出会い、一瞬で惹かれ合うが、異なる立場にいる者同士の切ない恋模様が描かれる。

映画『ウエスト・サイド・ストーリー』スピルバーグ監督コメント映像 2022年2月11日(祝・金)公開

 特別映像では、スピルバーグ監督が本作の制作秘話を明かす。映像は、そんな本作に懸ける真剣な想いが伝わってくるようなスピルバーグの撮影中の様子からスタート。「私が挑むべきミュージカルをずっと探し続けていました。『ウエスト・サイド・ストーリー』のレコードを10歳の時に聞いて以来、頭から離れません。長年の夢が実現し、ついに映画化できたのです」と、幼少期から常に寄り添っていた物語を、自身の手で映画化することへ喜びを語るスピルバーグ。本作では“異なる立場を超えて、私たちは手を取り合うことができるのか?”というテーマのもと、トニーとマリアの燃え上がるような“禁断の愛”が圧倒的なダンスと数々の名曲とともに描かれているが、スピルバーグは「考えの異なる人々の間の分断は昔からあります。ミュージカルで描かれた1957年のシャークスとジェッツの分断よりも、私たちが直面している分断の方が深刻です。5年をかけた脚本づくりの過程で気付いたのです。人々の分断は広がり、もはや人種間の隔たりは一部の人の問題ではなくなった。観客すべてが直面する問題なのです」と再び映画化した意味を語る。

 そして「あらゆる世代に訴えかける深い物語です。愛はどんな隔たりも埋めてくれます。時代を超えて何度でもこの物語を思い出すことでしょう」と作品の魅力をアピール。

 また、マリア役のゼグラーは本作について、「この物語は明らかに社会で起きていることとずっと関連性を保っている。この映画には多くのメッセージがあると思う。中でも最も重要なものの一つは、“私たちには居場所がある”ということ。本作で歌われる楽曲はただの希望の歌ではなく、大きな宣言だと思う」と、本作に込められたメッセージを熱く語る。また、トニー役のエルゴートも「ストーリーがとても素晴らしいと思う。笑わせてくれるし、泣かせてくれるし、愛を感じさせてくれる。そして素晴らしいダンス、歌、音楽がある。そういう理由で、これは本当に作品として傑作なんだ」とコメントを寄せた。

■公開情報
『ウエスト・サイド・ストーリー』
2022年2月11日(祝・金)全国ロードショー
製作:監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:トニー・クシュナー
作曲:レナード・バーンスタイン
作詞:スティーヴン・ソンドハイム
振付:ジャスティン・ペック
指揮:グスターボ・ドゥダメル
出演:アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デボーズ、マイク・ファイスト、デヴィッド・アルヴァレス、リタ・モレノ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.

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