『カムカム』演出も絶賛する上白石萌音の表現力 「ドキュメンタリーを撮っているよう」
異例の“3世代ヒロイン”に注目が集まるNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が11月1日よりスタートした。本作は、昭和・平成・令和の時代を、ラジオ英語講座とともに歩んだ祖母、母、娘の3人のヒロインの物語。最初のヒロイン・安子を上白石萌音が、昭和30年代を生きる安子の娘・るいを深津絵里が、そして昭和40年代から令和までを生きる、るいの娘・ひなたを川栄李奈がそれぞれ演じる。
『カムカムエヴリバディ』では、3人のヒロインがどう活躍するかが魅力のひとつになるだろう。特にトップバッターで作品を牽引するのが上白石萌音だ。2020年にTBS火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』での主人公・佐倉七瀬役で知名度を上げた上白石は、その翌年には同枠の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』にも出演し、ラブコメ作品を通してその表現力と眩しいほどの笑顔に秘められたパワーを発揮。まさに朝の顔に持ってつけの元気印である。上白石の表現力については演出の安達もじりからも称賛の声が上がる。
「お芝居の域を超えて、安子として生きていると感じました。100年を描く物語なので、舞台となる場所はセットやロケで世界観を作り込むので、その中でのびのびと生きてください、と事前にお願いしていました。それをそのまま体現してくれたので、まるでドキュメンタリーを撮っているような感覚になりました」
上白石の芝居にはやはり「のびのびと」という言葉がよく似合う。それは、コロコロとよく変わる表情と小柄ながらも身体を大きく使った勢いのある芝居に特徴的に表れる。『カムカムエヴリバディ』では1週目で既に上白石が登場するが、主人公にとっての何気ない日常を、キラキラとした表情で演じていく姿に、思わず見惚れてしまうことも。安達の掲げる「それぞれの時代を一生懸命生きた家族の物語」というコンセプトにぴたりとはまる。