『おかえりモネ』浅野忠信の「かもめはかもめ」に涙 及川親子が新たな一歩を踏み出す

『おかえりモネ』及川親子の新たな一歩

〈この海を失くしてでも ほしい愛はあるけれど かもめはかもめ ひとりで海をゆくのがお似合い〉

 美波の死亡届に震える手で判を捺す新次が囁いた「かもめはかもめ」。悲しい歌に聴こえるが、大海原を自由に羽ばたくかもめの姿が浮かぶ。心の痛みが消えたわけではない。大切な人と見た景色を忘れたわけでもない。ただ、あの日見た景色は変わらずそこにあって、一人でも「美しい」と感じられることに気づいただけ。

「耕治(内野聖陽)、俺がこれにケリをつけたら全部なかったことみてえになんねえか?」
「なかったことになんかなるわけねえだろ。新次、おめえは幸せになっていいんだよ」

 愛する人の死を自分で決める悲しみは計り知れない。いつか、新次は判を捺してしまったことを後悔する日が来るかもしれない。それでも前を向くため、亮と新次は美波に一度別れを告げ、それぞれの道を歩み出す。ひとり一人の脳裏に焼き付いた美波の笑顔や、留守番メッセージに残された思い出のかけらを抱きしめて。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる