キアヌ・リーブス原案コミック実写化へ 『THE BATMAN』脚本家が参加

キアヌ原案のコミック映画化が進行中

 映画スターだけでなくコミックライターとしての顔も持つキアヌ・リーブス。今年の3月に彼は共同作者のマット・キントとコミックアーティストのロン・ガーニーとともに手がけた新作コミック『BRZRKR』(読み:バーサーカー)を発表した。マット・キントはニューヨークタイムズ紙のベストセラー作家として知られ、ロン・ガーニーは『アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー』などのマーベル作品で知られている。

 『BRZRKR』は全12巻で、人間と神のミックスである“B”という不死身の戦士が主人公の物語。正気を失ってしまうほどの暴力的な呪いにかけられた彼は何百年にもわたって世界を彷徨った。そして、ついに居場所を見出す。アメリカ政府のために働き、他人にはとてもできない、暴力的で危険な戦いに参加するのだ。見返りに、彼は唯一自分の求めるものを約束される。永遠に続く血生臭い自分の宿命についての真実と、それを断ち切る手段だ。リーブスはこの企画を長年温めてきたアイデアから誕生させた。

 なんと、本作はすでにNetflixが版権元のBOOM! Studiosから映像化権を獲得しており、実写長編映画とスピンオフアニメシリーズの製作を予定している。もちろん、実写映画の主演と製作、そしてアニメの主人公の声優にリーブス本人がすでにアサインされている。原作コミックも、第1巻の売り上げがBOOM! Studiosにとって過去30年のオリジナルコミックとしての最高部数を達成したほど大ヒット。

 そして今回、4巻の発売を記念したCollidar誌へのインタビューにて、リーブスは実写映画に『プロジェクト・パワー』と『THE BATMAN-ザ・バットマン-』で脚本を務めたマットソン・トムリンが参加し、現在製作の初期段階にいることを明かした。また、アニメシリーズ化についても以下のようにコメントしている。

「僕らが今一緒に仕事をしているNetflixは、すごくクールだ。彼らはR指定の物語を僕たちに作らせてくれる。僕の野望と希望は、主人公や彼のようなルールセットを共通点として持った、単純なコミックブックの映像化版を作ることではなく、もう少し違う方向性に持っていくことでもある。現在はいくつかのアニメーション会社と、それをどう実現させるか話し合っている最中だ。繰り返しにはなるけれど、僕はインスパイアされたい。もちろん物語にはいくつかのルールがあるけれど、他のクリエイターにはその人自身のバージョンで作ってほしい。そのため、希望としてはいくつかの異なるバージョンのメタバースをやりたい。1つの共通規定をもとに、複数のストーリーテラーに物語を作ってもらいたい。現在はアニメーション会社を決めながら、実写映画の方にマットソン・トムリンを採用したところだ。彼はクールだし、今は色々なものを合わせ始めている段階にいる」

 『BRZRKR』はパンチ一撃で男の頭が吹っ飛ぶなど、ゴアシーンが満載のアクションコミックだ。過激な描写でも怯まず、作風とクリエイターの意向を尊重してきたNetflixなら、リーブスの求める実写化作品を生み出せるかもしれない。今から期待したいところだ。

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