ボバ・フェットはなぜファンに愛されるのか ディズニープラスでの実写ドラマに期待大!
9月30日午前0時(日本時間)、あるニュースが発表され、日米の『スター・ウォーズ』ファンを歓喜させました! スター・ウォーズ×ディズニープラスによる実写ドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』が12月29日、日米同時配信と発表されたからです。ファン待望の作品だけに、正式に配信日がリリースされたことは本当に嬉しい。
タイトルからもわかるように、これは『スター・ウォーズ』に登場する人気キャラ、ボバ・フェットを主人公にしているわけです。ボバ・フェットは旧三部作(オリジナル三部作)と言われる『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(初公開時は『ジェダイの復讐』)』に登場。したがって昔からの『スター・ウォーズ』のファンにとっても思い入れがある人物ですが、実は今度のシリーズは『スター・ウォーズ』×ディズニープラスの第一弾として成功した『マンダロリン』の流れをくむ作品でもあるのです。つまり新旧『スター・ウォーズ』のファンの両方をとりこめる作品というわけです。
では、ボバ・フェットとはいかなる存在なのか? ボバ・フェットは1980年公開の『帝国の逆襲』にて“スクリーン初デビュー”しました。“スクリーン初デビュー”という言い方をしたのは、2つ理由があります。
まずボバ・フェットは映画より早くTV番組で、しかもアニメキャラとしてデビューしています。1978年の冬、アメリカのTV局がStar Wars Holiday Specialと称して、『スター・ウォーズ』のキャラを使ったクリスマス特番をオンエアしたのです。この特番ではなんとチューバッカの子供が出てきて、その子が見ているアニメという設定で(つまり劇中劇の形で)、ルークとハン・ソロたちがボバ・フェットと名乗る人物と出会う物語が紹介されました。首長竜みたいな怪獣の背に乗って現れ、最初はルークたちを助ける“いい奴”のふりをしますが、裏でダース・ベイダーと取引してた、みたいなお話です。このころのジョージ・ルーカスは『帝国の逆襲』の準備をしていたはずですから、次の映画に出すキャラをこのような形でお披露目したのでしょう。
2つ目の理由は『スター・ウォーズ』に修正を加え『スター・ウォーズ 特別編』としてリバイバルした際、ボバ・フェットの出番が追加されたから。したがっていまから『スター・ウォーズ』を見直す場合、『帝国の逆襲』ではなく『スター・ウォーズ 特別編』からボバ・フェットは登場しています。
ボバ・フェットの魅力はまずはなんと言ってもその外観。中世の騎士を思わせるヘルメット×装甲服姿にあります。そして卓越した戦闘のスキルを持つプロの賞金稼ぎだということ。善悪ではなく、あくまで引き受けた仕事として主人公たちを追い詰めます。その格好よさ、そしてヘルメットをとらず素顔を見せないという神秘性。一躍人気キャラとなります。ところが続く『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの復讐』ではほとんどかっこいい見せ場もなく“退場”してしまうんですね。確かにストーリー上は重要なキャラではないんですが、ファンは納得しない(笑)。後にジョージ・ルーカスは、こんなに人気が出るんだったら、もうちょっと彼を活躍させればよかった、みたいなことを言っていたそうです。