ディーン・フジオカ、“2回目”の五代友厚をいかに演じた? 吉沢亮との共闘を明かす
NHKの大河ドラマ『青天を衝け』のキャストが発表された際、もっとも驚きを与えた一人と言ってもいいのが、五代友厚を演じるディーン・フジオカだ。『青天を衝け』の主人公・渋沢栄一(吉沢亮)と縁がある人物なだけに、五代の登場は予想されていたが、まさか連続テレビ小説『あさが来た』で五代を演じたディーンが登場してくれるとは。しかし、同一人物ながら、作品が違えばその人物像も当然変化するはず。一体、ディーンはどんな準備をして五代を演じたのか。これからの本格登場を前に話を聞いた。(編集部)
包容力を持ったイメージで五代を演じている
——ディーンさんは、『あさが来た』に続いて五代友厚を演じるのは2度目となります。前回と比べて、『青天を衝け』においての五代の魅力を教えてください。
ディーン・フジオカ(以下、ディーン):今回の方が、五代友厚の像が史実に基づく形で、どういう信念や哲学に基づいて行動をしたのか、どれだけ先見の明があったのか、社会にどういった影響を与えたのかが、より分かりやすい形で描かれていると思うんですね。立場によってはしたたかな見え方もあれば、頼もしい印象にもなるわけですし、渋沢という競争相手にとっては一筋縄ではいかない存在になっている。五代が持っていた視野の広さや行動力、滲み出る自信は彼の魅力だと演じていて思いますね。
——「西の五代、東の渋沢」と称される日本の実業家として、今後2人は大きく成長していきます。
ディーン:同じ未来に向かって進んでいく仲間という形で、経験値の多さから渋沢をリードしていく関係性になります。五代が頼れる先輩としていることが渋沢の成長にも繋がりますし、よりよい未来を創っていく仲間という意識が強い。渋沢から見た五代がある種、厄介なライバルだとしたら、五代から渋沢にはもっと大きく包み込むような在り方でいるべきなのかなと思って。渋沢という頼もしい仲間が成長していくことは五代にとっては嬉しいこと。新しい国家をよりよい未来に導いていく上で、渋沢を頼りにしていたと思いますし、包容力を持ったイメージで五代を演じていますね。
——現場での吉沢さんはどのような印象ですか?
ディーン:彼は年間を通してこの現場にずっといるわけですし、それは簡単なことではないと思うんですよ。堅苦しい会話はせずに、待ち時間には「好きなゲーム、買ったりしてるの?」とか話しかけたり、自分がたまに来ることでその都度息抜きになっていればいいなと思いますよね。『青天を衝け』という作品においての同志であると思います。