『ボイスII』内通者役で話題! 中川大輔、狂気の演技でメンノンモデル俳優の注目株に
片桐は樋口に石川の異変に気づかなかったのかと異様に食ってかかり、また重藤班長が生きていた際にも恋人の橘に「知ってたんじゃないか?」と皮肉混じりに言及するなど、ECUメンバーにも挑発行為を繰り返していた。その時の中川の演技の変貌は実に猟奇的。当初はオーラのない普通の捜査官だったのが、樋口や橘に食ってかかる時は、反論を与える隙を与えず興奮して早口にまくしたてるさまが、樋口や橘を動かすための必死な挑発ということが伝わり、演技として成功している。
そして、前回のラストで内通者と名指しされ銃を構えるときは、今度は逆に無の表情が実に不気味で、正気ではない演技がハマっていた。内通者と知ってから振り返ると、最初に樋口と戦った黒フードの男、もしくは重藤班長を拉致したフード男も片桐ではないだろうか。あの軽快な動きはライダー時代を彷彿とさせるが、果たして。
片桐の心の闇や久遠との関係については、これまで素性や背景が全く描かれていないので正直分からない。強いて言うなら、石川が銃殺してトラウマになった“謎の女性”(片山友希)と深い関係があるのかも。公式の次回のあらすじを見る限り、久遠のパソコンにはダークウェブ上に久遠が火をつけて起きた殺人事件の数々が実況放送されていたことが発覚し、閲覧数を稼ぐことで久遠の資金源を確保していたとある。トラウマ的な心の闇というより、ゾンビ回の犯人と同様に視聴者数を稼ぎたい片桐と久遠の利害が一致したとも考えられるが、久遠を教祖として崇拝している猟奇的な現代っ子タイプなのだろうか。また、これまで内通者候補の対抗馬であったECUのホワイトハッカー・緒方拓海(田村健太郎)が、次回片桐のパソコンを調べている間に拉致されるという展開だが、これもまた重藤班長や片桐と同様に怪しい。次回久遠の過去が明かされることで、全ての点が繋がるだろう。
メンノンモデルからライダー俳優という現代における俳優のエリートコースを歩んでいる中川は、クライマックス直前で脚光を浴びる美味しい役で、間違いなく『ボイスII』は代表作となる。最終章で視聴者にどんな印象を残すのか。今後の俳優人生をも左右する第9話に注目したい。
■放送情報
『ボイスII 110緊急指令室』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:唐沢寿明、真木よう子、増田貴久、宮本茉由、中川大輔、藤間爽子
原作: Based on the series “Voice”,produced and distributed
by Studio Dragon Corporation and CJ ENM Co., Ltd,and written by Jinwon Ma.
脚本:浜田秀哉
音楽:ゲイリー芦屋
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、能勢荘志、戸倉亮爾 (日テレアックスオン)
演出:大谷太郎、久保田充、西村了(日テレアックスオン)、茂山佳則(日テレアックスオン)
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/voice2/
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