【ネタバレあり】『ボイスII』透ちゃんの安否は? 物語はいよいよ白塗り男との決着へ

【ネタバレ】『ボイスII』透ちゃんの安否は

 「絶望こそが人を強くする」。久遠(安藤政信)の言葉もあながち間違いではない。ただ、絶望ののちにどこへ向かうか、生き方は選ぶことができる。復讐の炎を燃やし仇を討つのか、あるいは警察官の矜持を持って逮捕を果たすのか。「兄貴、必ず」ーー石川(増田貴久)が、最期まで紡げなかった言葉。樋口(唐沢寿明)は「必ず、必ず俺が奴を捕まえる」と、バトンを受け取り、意志を繋いだ。

 『ボイスII 110緊急指令室』(日本テレビ系)第8話の放送前、本作プロデューサー・尾上貴洋氏のTwitterが更新された。第7話の放送前には謎解きのような文言をアップし、石川が狙撃されることを示唆していた尾上氏。今回の投稿では、現場を和ませつつ真摯に役と向き合う増田について、写真を添えて語っている。なにかヒントが隠されているのではと、縦読みや斜め読みを試みるなか、文中の「駆け昇って」を頼りに頭文字を下から読みあげてみると「えがおでさらば」の文字が。

 それでも予告編を目にするたび、一命を取り留めたのではという一縷の望みをかけていたのだがーー橘(真木よう子)の言葉どおり、石川は最期まで久遠逮捕のために動き、殉職した。無線は耳に入れども、石川の亡骸のそばで立ち上がることができず呆然とする樋口。その背中を押したのは、石川が大樹(鳥越壮真)に残していたビデオメッセージだった。形は変われど、樋口の心を突き動かすのはたった一人のかけがえのない相棒だ。「兄貴のほうこそ頼ってくださいよ、俺を」。かつての言葉が、その存在が、この先も樋口を支えてくれると信じたい。ようやく戻ってきた「ハマの狂犬」は早速、狙撃実行犯が重藤元班長(増田昇太)ではない証拠を発見する。

 重藤もまた、見方によっては被害者である。久遠に死の恐怖を味わわされ、愛する人との別れを覚悟した。全身に火傷を負った極限状態のなかで最愛の妹の無惨な死の真相を知らされ、さらには捜査を混乱させるためのスケープゴートとして利用された。佐野を殺害したあと、自分も死のうとしていた重藤。重藤が、死の淵から這い上がり生き続けたいと願った理由が、橘ではなく復讐にあったことは悲しい。それでも「生きていてくれてよかった」と、重藤の頬にそっと触れる橘の言葉と彼女が流した涙が、いつか重藤にとって「生きていてよかった」理由になってほしい。久遠によっていたずらに命を弄ばれ、身を隠して復讐のためだけに生きて死ぬーーそれでは、重藤が得た余生があまりにも辛すぎる。逮捕後には、憑き物がおちたようにかつての重藤の面影が戻っていた。犯した罪を償い、いつか「生きていてよかった」と思える日が、重藤に訪れるだろうか。



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