豪華絢爛ムービーをスクリーンで 細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』の仮想空間に恍惚
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、7月より映画部に入りましたはじめまして北村が『竜とそばかすの姫』をプッシュします。
『竜とそばかすの姫』
『竜とそばかすの姫』は、スタジオ地図が贈る細田守監督の最新作。母の死によって心に傷をおった女子高校生・すずが、全世界50億人以上が集う超インターネット仮想世界「U(ユー)」に歌姫・ベルとして参加したことで、“とある謎の龍”と出会い、物語が展開していきます。
本作は、私たち観客が「U」に参加しているかのような演出から始まるのですが、まずこの冒頭がものすごく気持ちよかったです。トライバルなリズムロールをバックに広がる、煌びやかで高精細な「U」の世界。そしてその中を縦横無尽に動き回っていくカメラワーク。こちらを高揚させるシーンが続いたかと思ったら、次はカメラがベルを捉え、鮮やかな花がブワーッと舞い上がるなか、べルが「U」(millennium parade×Bellによるテーマソング)を自由奔放かつ艶やかに歌唱し始めます。
壮大で美しい映像といい、millennium paradeによる祝祭的な音楽といい、冒頭から全てが豪華絢爛! アニメだからこそできることをこれでもかと詰め込んでいて気持ちがいい。思わずガッツポーズしてしまいたくなりました(と、同時に「これはIMAXで観たい!」と強く思いました)。7月9日に48時間限定で公開された冒頭シーンではあるのですが、改めて映画館で観てみてほしい……真っ暗な映画館のなかで広がるこの光景に、お腹いっぱいの満足感を得られるはず。