『おかえりモネ』百音に決断の時が近づく ためらう姿から見えてくるサヤカへの思い

『おかえりモネ』百音に決断の時が近づく

 3回目の挑戦で気象予報士試験に合格した百音(清原果耶)は、そのことをサヤカ(夏木マリ)に話せずにいた。

 『おかえりモネ』(NHK総合)第42話。百音が真っ先に合格を伝えたかった人、サヤカは能の稽古に出ていて留守だった。森林組合ではヒバの木を伐採する日が決まるが、木材を保管する場所が見つからず、サヤカや翔洋(浜野謙太)は頭を悩ませる。百音がためらっていると、サヤカの方から話を切り出した。

「そういえば、試験の方はどうだったの?」

 とっくの昔にサヤカは百音に何かあったと感づいている。サヤカを前にした百音の表情はこちら側から見えない。やや間を置いて、「あ、うん、落ちました」。視線を落とし、笑顔を作って「けっこう手ごたえあったんですけどね。ダメでした」。その場を紛らわすように席を立った。

 百音をためらわせたのは、いつもと変わらない周囲の人々の様子や、保管場所が決まらないヒバの問題もあるが、何よりもサヤカのことが気にかかっていたから。先の見えない自分を受け入れて、社会人として育ててくれたのがサヤカだ。百音が気象予報士になれば、サヤカはまた1人になってしまう。サヤカに話した瞬間に、それまでと同じ関係でいられなくなってしまうのではないか。様々な思いがかけめぐって、百音にとっさの嘘をつかせた。

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