『おかえりモネ』内野聖陽×浅野忠信が体現する震災後の苦悩 再び朝岡の言葉がよみがえる

『おかえりモネ』が描く震災後の苦悩

 3度目の気象予報士試験を前に、実家で勉強に励む百音(清原果耶)。そこに新次(浅野忠信)が行方不明になるという事件が起きた。

 幸いにもすぐに見つかり、百音の家に運ばれてきた新次だったが、アルコール依存症の治療中にもかかわらず、泥酔している。新次は家族3人で暮らしていた家の跡地で、酒を呑みながら美波(坂井真紀)が留守電に残した最期の声を聞いていたのだ。

 『おかえりモネ』(NHK総合)第38話では、新次と耕治(内野聖陽)が疎遠になってしまった理由が明らかとなる。

 愛する妻のみならず、2億円もの借金をして手に入れた新造船も震災で失った新次。そんな彼に銀行員の耕治は返済プランを立てた上で、補助金で新たに船を買うことを勧めた。躊躇しながらも、新次は微かな希望を手にする。

 しかし、新次が他にも借金を抱えていたことが明らかとなり、融資を受けることができなかった。「俺がいっぺん海に出たら一千万なんか簡単に稼げる」という漁師としての揺るぎない自信を持っていた新次が、もう為す術もないないことを悟り、肩を落として耕治の元を去る姿が痛々しいほどに切ない。

 それでも耕治は代わりに新次と亮(永瀬廉)を自分の家に住まわそうとしたが、漁師の意地とプライドを理解している龍己(藤竜也)が反対。それを失ったら、今度こそ新次は二度と立ち上がれなくなってしまう。

 大切なもの失った人と失わなかった人。その違いが、分かり合えていたはずの新次と耕治の間に溝を生んだのだ。

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