『おかえりモネ』サヤカの言葉から感じた世代交代 百音が大人になる過程描いた回に

『おかえりモネ』百音が“大人”になる過程

 今週の『おかえりモネ』(NHK総合)「サヤカさんの木」では百音(清原果耶)が大人に近づいてきていることが強く実感できる。

 前週では、トムさん(塚本晋也)を中心に大人たちの事情や青春の様子を見聞きし、“大人”というものを知った百音だったが、今週は森林組合の仕事に追われて資格試験への情熱が薄らぐ社会人あるあるにもハマり、“そういう意味”でも大人になっている。「何もできなかったと思う人は、次は何かできるようになりたいと強く思うでしょう」と言った朝岡(西島秀俊)の言葉について、筆者はテレビの中にいる彼を見つめながら考えていた。トムさんも仙台の病院に移ることになり、嬉しそうに娘さんと孫の写真を百音に見せている。

 大人たちが大人たちなりに進んでいく中、子供たちも子供たちで向かいたい道に向かおうとしている。子供が大人になる過程で、おそらく最も重要なのが周りにいた大人が彼らにその選択の自由を与えることだ。卒業したら大学には行かず、水産試験場で働きたいと言っていた未知(蒔田彩珠)の進路を最初は否定していた耕治(内野聖陽)だったが、百音との電話を通して「お前たちは俺の言うこと聞かないしな」と言いつつも、試験を受けるなら絶対に浮かれと背中を押した。

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