トム・ヒドルストン起用はケヴィン・ファイギの“賭け”だった? ロキ誕生の裏側が明らかに
6月9日よりディズニープラスにて日米独占配信される『ロキ』。本作でロキ役を務めるトム・ヒドルストンの配役の経緯が明らかになった。
マーベル・スタジオドラマシリーズ第3弾となる本作は、2019年公開の映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』から逃げ出した男“ロキ”の物語。四次元キューブを手に入れ、時空を超えてアベンジャーズたちから逃げ出したロキは、“時間の流れを守っている”という謎の組織TVAに捕まり、「自分が改変してしまった現実を元に直す」という任務を与えられ、時空を超えた壮大な戦いに巻き込まれることになる。
“裏切り王子”ことロキ(トム・ヒドルストン)は、マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)の義弟。王位継承者である兄ソ-への嫉妬心から、兄弟の故郷アスガルドの王座を狙うようになる。『アベンジャーズ』ではアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)たちの敵として登場し、変幻自在に他人に化け、巧みな話術で人の心を操り、ミステリアスなカリスマ性を発揮。王族に生まれながらも生来のいたずら心をこじらせて立派なヴィランへと成長した彼が地球侵略を試みたことをきっかけに“アベンジャーズ”が結成されるなど、マーベル・スタジオ作品影の立役者でもある。
実は『マイティ・ソー』のオーディションをロキ役ではなくソー役で受けていたヒドルストン。ロキは黒髪のイメージだが、ヒドルストンはもともと金髪で体格の基準も満たしていたため、ソー役に合っていると思い受けたそうだが、その後ソー役にはクリス・ヘムズワースが合格した。しかし同作の監督でヒドルストンと共演経験があったケネス・ブラナーが、たまたまロンドンでヒドルストンが出演していたシェイクスピアの舞台を鑑賞し、ロキ役にプッシュした。
しかし、『マイティ・ソー』でロキ役を決める際、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギはヒドルストンがまだあまり有名ではないことや、ロキのイメージに合うかを懸念し、起用するのを躊躇していたという。当時のことをブラナー監督は「トムをロキ役に決めた時のことは忘れられないよ。それは土曜日の朝で、ケヴィンがずっとテーブルの周りをぐるぐる歩いていたんだ。まるで呪文を唱えるみたいにね。それで僕は『絶対にトムに電話すべきだ』と伝えたんだ。そしたらケヴィンに『これ以上大きな決断は二度とない』って言われたよ」と振り返る。その後、ロキ役に決定したヒドルストンは現在に至るまでロキを演じ続けている。
そんなヒドルストンと“兄弟”として共演してきたヘムズワースは、公私ともに仲が良いヒドルストンについて、「トムとはまだ俳優として駆け出しに近い『マイティ・ソー』から一緒にやってきているから、会うと興奮しちゃうよ。それにトムからは俳優として演技や文化などたくさんのことを学んだんだ。彼はロキを“愛すべき悪役”にしたんだから本当にすごいことだよね」と称賛を寄せている。
ヒドルストンは本作への思いを「ロキが主役になるなんてとても素晴らしい機会だと思っているよ。映画の世界観がさらに広がってロキの物語が描かれるなんて、想像もしていなかったからね。ロキのキャラクターが世界中の多くの方々に共感を得られたことは、僕にとって大きな財産だと思っているよ」と語った。
■配信情報
ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ『ロキ』
ディズニープラスにて、6月9日(水)16:00〜日米同時配信
監督:ケイト・ヘロン
出演:トム・ヒドルストン、オーウェン・ウィルソン、ググ・バサ=ロー、ウンミ・モサク
(c)2021 Marvel
公式サイト:https://disneyplus.disney.co.jp/program/loki.html