杉咲花、誰もが認める“お母さん”に 『おちょやん』が描くさまざまな家族のかたち

杉咲花、誰もが認める“お母さん”に 『おちょやん』が描くさまざまな家族のかたち

 千代(杉咲花)の女優としての再生と、“大阪のお母さん”の誕生が描かれている今週の『おちょやん』(NHK総合)。ラジオドラマ「お父さんはお人好し」は大好評だったが、特番を前に脚本家・長澤(生瀬勝久)が入院という緊急事態が。さらに追い討ちをかけるように、五女役の静子(藤川心優)が家出の後、千代の家を訪れる。

 特番が決定した時、切羽詰まったように自分の出番を増やしてほしいと懇願していた静子。その理由は、実の両親から女優業を辞めるように説得されていたからだった。父が医者で学業との両立が女優を続ける条件だった静子は、成績が下がったことを理由に「お父さんはお人好し」の降板を余儀なくされていたのだ。

 本当のお母さんのように子供たちを優しく見守る千代なら、自分の気持ちを分かってくれると確信して逃げ込んできたのだろう。しかし、そんな気持ちとは裏腹に静子は千代の家で眠れなくなる。それは本当の家ではないから。

「ドラマの中と同じようにあんたともみんなとも家族になれたらええんやけどな、叶わぬ夢よ。あんたにはちゃんと帰る場所があって、あんたを待ってくれる人がいはんねんもん。どないに逆立ちしたかて、そないな人たちには叶わんよ」

 そう静子に語りかける寂しげな千代の瞳が切ない。我が子の将来を案ずるが故に口煩いことも言わざるをえない親と、それに反発する子供。当の本人たちにとってみれば日常の風景が、当たり前ではないことを千代は誰よりも知っている。静子にじっくり考える時間を与えた栗子(宮澤エマ)も、静子の話を聞いて寝付けなかった春子(毎田暖乃)も。3人とって、大切に思い合う家族の衝突は自分たちが得られなかった“幸せの形”に見えただろう。

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