小西はる、灯子役として『おちょやん』に登場 “気になる空気感”を醸し出す
『おちょやん』(NHK総合)第19週で鶴亀新喜劇の新メンバーとして加入し、話題を集めているのが朝比奈灯子役を演じる小西はるだ。
今のところそう多くはない出番ながら、そして派手な雰囲気は一切なく、むしろ控えめな印象を持ち合わせながら、なぜか“気になる空気感”を纏っている女性で余韻が残る。「透明感」ももちろん併せ持ちながら、純粋無垢だけではない意志の強さを感じさせる黒目がちな瞳が印象的だ。
自分の身の上を語り、「座長……鶴亀新喜劇、なくさんといてください……やっとできた私の居場所です……ここで頑張らしてください」と訴えるシーンは、一気に熱量を帯び胸に迫るものがあった。媚びへつらうことはないのに、どこか“守ってあげたくなる”ような何かを持っているのは間違いない。また、彼女には確かに“自分の世界観”が存在し、観る者はそこに引き込まれてしまうのだ。
出演直後、“小西真奈美にそっくり”というような声も上がっていたが、誤解を恐れず言うと、どこか“幸の薄そうな”、“儚げな”雰囲気を役柄上醸し出せるところも共通点として挙げられるかもしれない。灯子役では現時点では見られていないが、気怠そうな表情も退屈そうにする顔も絵になる役者だろうと思われる(なんだか『Nのために』(TBS系)で小西真奈美が演じた切ないセレブ妻役を彷彿させる)。
小西はるは、『G線上のあなたと私』(TBS系)でゴールデン帯のドラマ初出演を果たし、中川大志演じる加瀬理人と同じ大学に通いバイト先も同じで片思いをする同級生・清水結愛役を熱演。健気で積極的なアプローチに出る、そしてライバルに対して闘志を燃やす女子大生の気持ちを丁寧に描き話題を呼んだ。