『半妖の夜叉姫』命にすら執着しない是露の真意 最終回に向け物語は加速

『半妖の夜叉姫』命に執着しない是露の真意

 高橋留美子原作のアニメ『犬夜叉』シリーズのスタッフが再集結し、次世代の物語を紡ぐ『半妖の夜叉姫』(読売テレビ・日本テレビ系)。第23話では、ついにとわ(松本沙羅)、せつな(小松未可子)、もろは(田所あずさ)が是露(坂本真綾)に逆襲する。

 前回、麒麟丸(細谷佳正)の姉・是露の襲撃にあったとわ、せつな、もろはの3人。せつなは自身が秘めた強い妖力の封印を解いた是露への怒りに燃えていた。金烏(胡麻鶴彩)によって妖力は再び封じ込められたが、完全に抑え込むことはできず、腕には暴走化した時の痕が残ったまま。屍屋の主人・獣兵衛(小山剛志)はその痕を見て、大妖怪の血を引く殺生丸(成田剣)のように、せつな自身の中から毒の爪や妖気の刀、血の刃などが生まれるかもしれないと語る。殺生丸は鉄砕牙への未練を断ち切り、真の大妖怪として独り立ちしたことで爆砕牙を手にしたが、せつなが自身の中から名刀が生まれるきっかけは果たして――。

 そして、もろはを雇い、是露退治に乗り出したとわとせつな。あずさのゆみはりを手がかりに是露を見つけ出した3人の前に立ち塞がったのは、とわが自分でも気づかない密かな想いを寄せる理玖(福山潤)。そう、理玖がとわに語った“主”と世話になった“姉さん”は、麒麟丸と是露だったのだ。とわは、すべての虹色真珠を集めて持ち主である是露に返そうとしている理玖に自分の銀色真珠を渡してしまっていた。しかも、その場には金色真珠と赤色真珠をそれぞれ持つせつなともろはがいる。よりによって愛していた犬の大将が息を引き取った戦場で虹色真珠が揃った時、憤った是露は妖力を増幅させ、とわに襲いかかった。その瞬間、せつなの腕の血刀が伸び、是露を斬りつける。

 殺生丸は是露の死を予兆し、りん(能登麻美子)の元へ。時代樹の中に眠っていたりんは目を覚ますが、殺生丸は険しい顔を見せる。前回明らかとなったように、是露とりんの縁は繋がっているため、是露が命を落とせばりんの命も危うい。一方、麒麟丸が訪ねたのは“御母堂様”と呼ばれる殺生丸の母(榊原良子)だ。是露は表向き、四魂の玉が人間でも妖怪でもない存在が麒麟丸を滅ぼすと予言したために、半妖の娘であるとわたちを狙っているが、御母堂に是露の行いを詫びる麒麟丸の姿を見ると、兄妹の目的は異なっている様子。しかし、そんな諸々の事情はどうでも良い御母堂は生死の淵を彷徨う是露に声をかけ、憎み、執着した半妖に命を奪われた彼女を笑い飛ばす。

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